第Ⅲ期SSHの取組
【探究】理数科1年・英語プレゼンテーション研修を実施しました【SSH】
理数科1年生は、「SS理数探究基礎」の授業の一環として物理分野のユニット型課題研究に取り組んできましたが、今回はその発表内容をもとに、英語を使ったプレゼンテーションにも挑戦しました。
生徒たちは、卵を高所から落としても割れないように守るプロテクターを自作し、素材や形状の工夫をこらしながら試行錯誤を重ねてきました。
↓↓詳細は過去記事よりどうぞ!
設計の工夫や実験結果について、英語科の先生とALTのアイリーン先生のサポートのもと、スライドや原稿を英語で準備し、クラスメイトの前でプレゼンテーションを行いました。
英語での発表ということで、発音や文法の正確さを気にしてしまう生徒も多く、原稿を見ながら発表する姿も見られました。
その中でも、原稿にあまり頼らず、身振りや視線を使って自分の言葉で堂々と話す生徒もおり、聞き手の印象に残る発表となっていました。
英語の流暢さ以上に、「伝えたい」という意欲や工夫が伝わってくるような発表ができることが、まずは何より大切だと感じています。全体としては、まだまだその「伝える力」を高めていく必要があります。
わかりやすいスライドの工夫、聞き取りやすい話し方や声の大きさ、そして視線やジェスチャーといった表現の工夫など、プレゼン全体を通して「どう伝えるか」を意識していくことが、今後の課題です。
今回の経験をふり返りながら、それぞれの課題を見つけ、次につなげていってくれることを期待しています。
【探究】リアース探究(2年普通科)
3Dソフトを活用し熊谷市と協働して新たな都市開発を提案する活動、リアース探究では、熊谷市の職員の方々からの御講義を受講し終え、ついに今後約8か月間かけて探究していく課題の設定に取りかかりました!
班ごとに探究課題を考えている様子
熊谷市の職員の方々が御来校くださり、どの班も都市政策の疑問や熊谷市について気になる部分があるとすぐに質問していました
職員の方からアドバイスをいただいています
熊谷市の地図を調べながら、どの辺りの開発が必要なのか検討していました。
熊谷市付近の星川通りについて探究を進めていく様子の班。今後どう探究活動を行っていくのか、現地調査の話まで具体的に進められていました
どの班も一人一人が自分の意見や疑問を積極的に発言し、自然と話し合いが進行されており、皆とても生き生きとしていました。今後リアース探究に取り組む班がどのような探究をしていくのか、とても楽しみです
【SSH】第1回課題研究発表会を実施しました!【理数科・自然科学部】
6月16日月曜日の5~7時間目に、第1回課題研究発表会を実施しました。
今回の発表会は、探究活動のスタートを飾る「所信表明」の場として、理数科の2年生全員が、これから取り組む課題研究のテーマや背景、仮説、今後の計画について、スライド発表を行いました。
生徒たちは、自身の興味関心をもとに設定した問いについて、事前の文献調査や仮説の検討を行いながら研究計画を立ててきました。
すでに予備実験を行い、実際にデータを取り始めているグループもあり、研究への高い意欲がうかがえました。
「硫化亜鉛ナノ粒子のサイズチューニング」というテーマで、3年生による英語での口頭発表も行われました。
専門的な内容を英語で説明するだけでも大変ですが、原稿を手に持たず、日本語での発表と同じように自分の言葉で伝える姿勢に、多くの後輩たちが刺激を受けたようです。
SSHで培った力がしっかりと形になっていることを感じさせる発表でした。
1年生にとっても、先輩たちの発表を間近で見聞きすることで、来年度の自分自身の課題研究をイメージする良い機会となりました。
質疑応答では後輩からの質問も飛び出し、学年間の学び合いが自然と生まれていたのが印象的でした。
<指導・講評>
また、本校のSSH活動を支援してくださっているJST(科学技術振興機構)の奥谷様にも御参加いただき、各班の発表に対して丁寧な御講評をいただきました。
①先行研究に関する情報をより深めること:特に、参考文献には著者名や所属などの情報も記載すると、信頼性や文脈が明確になること。
②研究の目的や方向性が、今後変わっていく可能性があるということ:実験や観察を進めていく中で、当初の仮説や興味と異なる発見をすることもある。それは自然なことであり、目的を修正してもよいし、元の関心にこだわってもよい。
③実験条件の理解と再現性への配慮:たとえば温度や湿度といった条件を正確に把握し、再現性のある実験を心がけてほしい。
④よい質問ができるようになること:よい質問をするには、発表を聞く側の視点や研究の「見方」を育てる必要がある。
また、3年生に向けては大学受験・進学後について「SSH校として取り組んできた経験の中で、着実にさまざまなスキルが身についている。そのことにぜひ自信を持ってほしい」とのエールもいただきました。
さらに、自然科学部の活動にも触れていただき、「地道に蓄積している生き物のデータは非常に貴重なものであり、今後もコツコツと続けていってほしい」との励ましの言葉をいただきました。
校長先生からも講評をいただきました。
「自分自身や他の人の発表をしっかりと振り返り、そこから学んで、次の発表に臨んでもらいたい」というより良い発表に向けての宿題が全員に出されました。
一つひとつの発表の場を経験として積み重ねていくことが、探究力の向上につながっていきます。
今回の発表会は、研究の第一歩として、これからの探究活動を方向づける大切な機会となりました。
次回の校内発表会は10月を予定しています。その際には、各班がデータや実験結果をもとに、より論理的・科学的な視点で研究を深めた発表ができるよう、今後の活動にしっかりと取り組んでいってほしいと思います。
【探究】理数科1年生 ユニット型課題研究(物理分野) 「卵落としプロテクターの工夫」について報告【SSH】
本校理数科1年生が「SS理数探究基礎」1学期の授業として、ユニット型課題研究(物理分野)「卵落としプロテクターの工夫」を下記のような日程で行いました。
第0回 4 / 14(月) ガイダンス、調査、設計図
第1回 4 / 21(月) 設計、制作、実験
第2回 4 / 28(月) 制作、実験、考察
第3回 5 / 10(土) 実験、考察、まとめ、発表についてのガイダンス
第4回 5 / 26(月) 発表準備 、PowerPointデータ提出
第5回 6 / 2(月) クラス内発表会、評価
第6回 6 / 16(月) 代表の校内発表会
第7回 6 / 23(月) 英語によるプレゼンテーション研修(予定)
第8回 6 / 30(月) 英語によるクラス内発表会(予定)
課題研究「卵落としプロテクターの工夫」とは、本校の渡り廊下3階から落下させても卵が割れないような卵プロテクターを班ごとに工夫し、ケント紙で作製するというものです。
大阪電気通信大学基礎理工学科でも同様の「卵落としコンテスト」が行われており、先日その様子がTBSテレビ「情報7daysニュースキャスター」で紹介されていました。
ケント紙とセロハンテープのみを材料として、どんな構造・形状にすれば3階の高さから落としても卵が割れないようなプロテクターになるのか、インターネット上の情報を調べたり文献などを参考にして各班工夫を凝らしたものを作っていました。
プロテクターができたら卵を内部に装着して実験です。渡り廊下の3階から落下させ、卵が割れてしまった班は原因を考察し、プロテクターを改良して再実験、再々実験を行います。卵が割れなかった班はどこがよかったのかを考察し、さらにプロテクターの軽量化を図ります。
実際にプロテクターに入れた卵を落としている様子もチェック!
その後研究成果をプレゼンテーションアプリで作成し、クラス内で発表しました。各班の発表を生徒自身が評価し、教員の評価も併せて代表班を決定しました。
代表班は6月16日、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)主任専門員の奥谷雅之先生をお迎えし、1~3年の理数科や自然科学部の生徒、校長はじめ多くの教員の前で発表を行いました。
今後は各班のプレゼンテーションを英語に直し、英語による発表会を行う予定です。
<プロテクター作品集>
【探究】リアース探究始動!(2年普通科)
普通科2年生の探究活動がスタートしました。各々の興味によって探究テーマを決めていく中で、熊谷市と連携して3D都市モデルを考えていくリアース探究の有志が28名集まり、4人×7班で始動しました!
リアース(Re:earth)とは・・・簡単に3D都市モデルが作成できるウェブアプリケーション。リアース探究ではこの機能を活用して熊谷市に政策提言を行うことを目標に、市内の都市政策を考えていく。
第1回(5月26日)
昨年度リアース探究を行い、様々な場所で発表を重ねてきた3年生たちが説明に来てくれました。生徒たちも先輩方の説明を熱心に聞いていました
第2回(6月2日)
熊谷市職員の方々に御来校いただき、リアース探究のガイダンスを実施しました。都市から「なくなると困るもの、なくなってほしくないもの」を話し合い、班ごとに次のような意見が出ました。
各自タブレットでガイダンス資料を開きながら、都市政策の進め方や熊谷市の現状、熊谷市で行われている都市開発の取り組みなどを説明していただきました。普段なかなか知り得ない情報に、生徒たちも興味津々でした
どの班もやる気に満ちた表情をしていました
【探究の熊西】理数科交流会
3/12(水)3・4限に1・2年生理数科で交流会を行いました。
2年生が1年間かけて行ってきた課題研究の様子を1年生に紹介し、1年生は研究発表などをもとに
次年度の自分たちの課題研究のテーマを決める参考にするのが主目的です。
自分たちの課題研究についての説明を、ポスターセッションと同じようにまずは説明していきます。
物理分野「グリーンフラッシュ」 化学分野「スーパーボール」
生物分野「野菜」 地学分野「水琴窟」
自分たちの研究内容だけでなく、どのように研究テーマを選んだのか、その祭どのような点に気をつけたか
などのアドバイスも1年生は2年生に聞いていました。
2年生は来年度、今年の2月に理科教育研究発表会で提出した論旨等を元に日本語の論文をまずは作り、
それを英語にする研究論文の授業が1学期にあります。
1年生は今年各科目で行ってきたユニット型課題研究の手法を生かし、今度は自分自身でテーマを決めて
課題研究に取り組んでいきます。それが先輩たちの継続研究になるのか、自分自身で考えたテーマになるのか
はわかりませんが、今回の交流会で得た知識などを生かしてほしいと思います。
【探究の熊西】校内SSH生徒研究発表会(午後の部)
2月7日(金)今日は1年間取り組んできた探究活動・課題研究におけるまとめの全校発表会になります。
午前の部は、1・2学年や普通科・理数科関係なく、全員で楽しく発表を行いました。
午後の部は、体育館での代表による発表です。
前半はビブリオバトル(本の案内)と英語スピーチコンテストの学校代表者が発表し、普通科1・2年の各学年代表の発表が行われました。
〈校長先生から激励です〉
〈発表会 全体の様子〉
(1)ビブリオバトル・・・学校代表
『 十角館の殺人 』2年5組 鈴木
(2)英語スピーチコンテスト・・・学校代表
“ The Super Power of a Smile ” 1-7 WATANABE
(3)普通科1年:探究活動・・・学年代表
①「中高生の体力低下に対してどのような対策があるか」4組 内田、菊池、小板橋、中里
②「子育てしやすい環境を作るためにはどうすればいいか。」5組 柏原、木部、藤井、山田
③「食料廃棄を減らすには?」7組 門倉、小久保、髙橋、二瓶
④「音楽と記憶力の関係」6組 新井、石田、中島、與板
(4)普通科2年:探究活動・・・学年代表
①Re:Earth 「熊谷市をベッドタウンとして住みやすい街にするにはどうしたら良いか」本田、門井、柴、吉田
②「なぜ墓じまいをする人が増え続けているのか」清
③Re:Earth 「熊谷市の健康を促進するために求められる施設はなんだろう」福田、下山、反町、大坪
④全国探究コンテスト2024 最終審査 進出作品
Re:Earth 「籠原に若者から子育て世代を増やすためには?」 竹内、鈴木、新井、嶋村
後半は理数科1年のユニット型研究(化学・地学)の発表と、理数科2年生の各分野(物理・化学・生物・地学)の発表が行われました。科学展で優秀な賞を取った作品の発表も行われました。
(5)理数科1年:ミニ研究 科学プレゼン・・・テーマ代表
① 【化学】「硫化亜鉛電池の作成」疋田、平井、三浦、三上
② 【地学】「エタノールの過冷却とその破綻」石田、岡田、河内、高橋
(6)理数科2年:課題研究・・・SSH課題研究代表
①第75回 埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優良賞
【地学】「岩石天体の光条の形成要因」 松﨑、飯塚、大野
② 【生物】「野菜と水ストレス」柳澤、小島
③ 令和7年度全国高等学校総合文化祭 埼玉県推薦作品、
第75回 埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優秀賞
【物理】「グリーンフラッシュ(GF)の再現と条件の明確化」北内、中島、針谷
④ 第75回 埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優良賞
【化学】「キハダの産地と含有成分の量の関係」根岸、小曽根、鈴木
⑤第68回 日本学生科学賞 埼玉県推薦作品、
第75回 埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優秀賞
【化学】「硫化亜鉛ナノ粒子のサイズチューニング」神田、片野
各発表に多くの質問があり活発な質疑応答が行われました。難しい発表も多くあったと思いますが、質問によって理解が深まったり、新たな視点を得られたことと思います。また保護者の方からも温かく的確な質問がありました。本校の発表会を通して地域の科学教育を深めていく土台となれれば幸いです。
みんな1年間よくがんばりました。素晴らしい発表会でした。
【探究の熊西】自然科学部 チームアライグマ、彩の国環境大賞 優秀賞 受賞!
チームアライグマの長年の活動が認められ、今年度の彩の国環境大賞 優秀賞を受賞することができました。
2月7日、チーム代表を務める川越女子高校と越ケ谷北高校の生徒が授賞式に参加してきてくれました。
野生生物の経年調査は地味な作業ではありますが、地道なデータの積み重ねが大切です。
今後もチームの活動を、後輩たちに引き継いでいきたいと思います。
↓詳細記事はこちらです↓
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0501/r6kannkyou.html
【探究の熊西】自然科学部 センサーカメラ回収
先日、アライグマ用に設置しているセンサーカメラ5台を1か月振りに回収してきました。
設置させていただいている寺社の皆様には心より感謝申し上げます。
センサーカメラに映る動物は非繁殖期の行動を知る貴重な資料となります。
今後も継続して観察を続けたいと思います。
↓その場で写真を確認する様子
【探究の熊西】自然科学部 伊佐沼探鳥会
先日、北風の吹く中、伊佐沼探鳥会を行いました。他校の生徒、教員も含め34名が参加しました。
探鳥初心者が多い中、双眼鏡の使い方を確認した後、カモ類を中心に31種を観察しました。
集合前の下見でトモエガモ♂1羽がいましたが、全員が見ることはできず。
ハシビロガモの特徴的な嘴は全員が観察することができました。
参加者は、カモ類のオスの羽の光沢は、見る角度や日の当たり方によって全く異なった色に見えることを実感したようでした。
冬の定番、ツグミを見ることはできませんでした。今冬はツグミが異常に少ないです。どうしたのでしょうか。
最後は、絶滅危惧Ⅱ類のキタミソウを観察して解散しました。
これからも「フィールド」「現場」を大切にしながら活動をしていきます。
(なお、野鳥写真の無断使用はご遠慮ください。撮影者:自然科学部顧問)
↓タシギ
↓セイタカシギ
↓ハシビロガモ♂
↓カワウ生殖羽
【探究の熊西】文部科学副大臣の視察訪問!!
令和7年1月20日(月)文部科学副大臣 野中厚様、埼玉県教育委員会教育長 日吉亨様、熊谷市副市長 大島英司様が、熊谷西高校 第Ⅲ期SSHにおける理数科の課題研究、普通科の探究活動について視察訪問されました。
本校理数科では、生徒の興味・関心をもとに専門性を深め、大学と連携して課題研究を進めていきます。今年度は化学において日本学生科学賞の埼玉県代表となり、物理において全国総合文化祭の埼玉県代表となっています。そして、理数科の生徒は野中様、日吉様へ課題研究の成果を披露し、実験への熱意を語り、様々な意見交換をさせていただきました。
また、本校では生徒の興味・関心を伸ばし、普通科2年生は班や個人で1年間探究活動を行います。特に今年は熊谷市様・(株)ユーカリヤ様と連携し、「10年後、20年後も住みたいと思える籠原駅南口の再開発」について取り組みました。普通科の生徒は野中様、大島様へ探究活動の成果を披露し、探究活動の面白さや工夫した点を語り、様々な意見交換をさせていただきました。
最後は代表生徒と意見交換を行いました。生徒は探究活動や課題研究の楽しさに気付いたこと、成長したことについて語り、野中様、日吉様、大島様は力強く挑戦する大切さを生徒へ伝えてくださいました。
今後とも生徒第一に探究活動と課題研究を通して、熊谷西高校の生徒も教員もみんなで成長していきたいと思います。
【探究の熊西】企業連携:電子顕微鏡(日立ハイテク)
今年度も株式会社日立ハイテク様から電子顕微鏡をお借りしました。
地域における科学教育の振興を目的とした理科教育支援活動として、株式会社日立ハイテク様より日立卓上顕微鏡TM4000PlusⅡをお借りしています。大変ありがとうございます。
電子顕微鏡とはどんなものでしょうか?
世の中で最も小さい電子を対象にぶつけて、その形状を見ていきます。そのため、光学顕微鏡よりも小さいもの、ミクロの世界をのぞくことが出来ます。ただし、電子をぶつけるため真空が必要であり、観察する対象は金属など導電性があるほうが有利です。
しかし、日立卓上顕微鏡TM4000PlusⅡは真空度を制御して、導電性のない対象も観察できます。さらに、電子を対象にぶつけてその跳ね返りを見ているので、観察対象の材質の違いを見ることも出来ます。
理数科や自然科学部の生徒たちが電子顕微鏡観察を行いました。
【目的】
電子顕微鏡を用い、価格の異なるコピー用紙で繊維や構造を観察、比較することを目的としました。
【仮説】
コピー用紙の値段により、実際に見たときも、表面の粗さや用紙の厚さなどに違いがある。そのため電子顕微鏡で観察するとき、価格の低いコピー用紙では、繊維の密度が低く、太さや長さがばらけているような画像が見られると考えた。反対に、価格の高いコピー用紙では、紙の繊維の密度が高く、繊維が均一な画像が見られると予想した。
【結果】
観察モードは5kV|Mode 3、真空モードは帯電軽減(L)に設定した。高いコピー用紙と安いコピー用紙でそれぞれ検出器を反射電子と二次電子、倍率を500倍と1000倍にして観察した。
【考察】
画像からコピー用紙の価格が高い方が、表面が滑らかで、紙の繊維の密度が大きいことが確認できた。表面の繊維の方向がそろっていて、二次電子の1000倍の画像で比較したときには、価格の安い用紙よりも、繊維の太さや長さが均一に見える。また、価格の低いコピー用紙は、紙の繊維の密度は低く、500倍の二次電子の画像からは特に細くさけていることが確認できた。繊維はコピー用紙の高い方が太く、これには用紙の厚さも関係しているのではないかと考えた。これらから、コピー用紙の価格と紙の品質の相関関係は強いと判断できる。
〈追加でこんなものも電子顕微鏡でみてみました!〉
牛乳パックの表面は水分がしみ込みづらいようコーティングされている様子やカーボン紙の表面に炭素が付着している様子がわかります。切手についても特に裏面に糊がコーティングされているのがわかります。目視やさわり心地では大差がないように感じますが、電子顕微鏡でミクロの世界を観察するとその小さな差がはっきりと違いとして見ることができますね。
【探究の熊西】【自然科学部】チームアライグマ高校生生物多様性フォーラム
昨年12月、埼玉県環境科学国際センターにて高校生生物多様性フォーラムに参加してきました。
午前中はセンターの施設や研究室の見学、午後は埼玉大学 荒木祐二准教授による田島ヶ原のサクラソウに関する講演の聴講とポスターセッションを行ってきました。
特にサクラソウの講演については、県花でありながら北部ではあまりなじみのない花ですので、非常に興味深く聞くことができました。
チームアライグマでは今後も広く交流を持ちながら、調査・研究活動を行っていきたいと思います。
↑研究室見学。鳥の標本についての解説を受ける。
↑施設見学。野外で解説を受ける。
↑研究室見学。県内大気汚染の様子について、実際の計測で使用したフィルターを見せてもらう。
↑無響室。室外と比較しました。
↑サクラソウに関する講演会
↑ポスターセッションの様子
↑総勢6校が集まりました!
【探究の熊西】SSH国際研修
12月19日(木)3・4限に理数科2年生を対象として、SSH国際研修を行いました。生徒の国際感覚を磨くため、企業法律の専門家である神林様にご講演をお願いいたしました。今回はZoomでマレーシア・東京・熊谷をつないで実施しました。
神林様はマレーシアにてLikearisingsun Sdn. Bhd.、CEOを務められています。法律家の視点から、理系企業の研究・商品開発・品質管理等における知的財産・特許関係・海外進出等に触れていただきます。また、ご自身の海外で働くことを目指した理由、決断の過程、現状の仕事の面白さを講演いただきました。
人と人とのつながりを大切にし、相手とフェアに仕事をする姿勢は生徒に大きな影響を与えたと思います。生徒には自分の将来を考えるきっかけにしてもらい、海外へ挑戦する選択肢もあるということに気付いてもらえればと思います。各自が自分の夢を目指し、叶えられるよう指導していきたいと思っています。
【探究の熊西】【自然科学部】チームアライグマ中谷医工成果発表会
22日、自然科学部生物班が参加しているチームアライグマが活動助成を受けている中谷医工財団主催の成果発表会に、チームを代表して川越女子高校、越谷北高校とともに出席してきました。
助成先は小中学校、高校、大学と多岐にわたり、異校種による大変有意義で興味深い発表会でした。
初心を思い出させてくれる研究や本校と似た手法を用いた研究もあり、ポスターセッションの質疑は大いに盛り上がりました。
今後もチームアライグマは、複数校連携研究として続けていきたいと思います。
【探究の熊西】理数科・自然科学部 楽しもうサイエンス!!
11月24日(日)9:30~12:30に本校で小中学生に向けて科学体験教室「楽しもうサイエンス!」を行いました。小中学生・保護者の方合わせて多数の参加をいただき、ありがとうございました。20ブースを回って楽しんでいただいたようです。
物理分野
・水中エレベーター、ビリビリコップ、ストロー吹き矢、ペットボトルロケット
今年からペットボトルロケットが加わりました。勢いよく飛んでいきます!!
化学
・スライム、夜光バッジ、入浴剤、電池を作ろう
みんな目を輝かせて取り組んでくれました。ありがとう!
美術
・回転コマの不思議
コマが回ると、補色で色が変化します!きれい!!
家庭
・オクタゴン手裏剣
折り紙で作って、変形します。かっこいい!!
生物
・ファージストラップ、バードセイバー、ミクロな生物観察、マーブリング、葉脈標本
生物の多様性に驚き!!カブトムシの幼虫も盛況でした。大きく育ててあげよう!!
地学
・木の葉化石、液状化現象
発掘が楽しそう!液状化はこわい!!
情報
・プログラミング
思い通りに音が鳴ったり、光ったり!すごい!!
数学
・スピログラフ
定規を使って幾何学デザイン!かっこいい!!
本校生徒にも小中学生に教えることを通して、実験の楽しさ・理数を教える面白さ等に気付いてもらえたらと思っています。
来年度も多くのご参加をお待ちしております。
【探究の熊西】理数科・自然科学部 科学の甲子園に出場しました!
11月16日(土)科学の甲子園埼玉県大会が開催されました。科学好きの生徒が集い、科学好きな生徒の裾野を広げることが目的です。23校37チームが出場しました。
本校からは理数科2先生6名Aチームと理数科1年生6名Bチームが代表として参加しました。
午前に筆記試験と午後に実技試験を行いました。
残念ながら、筆記試験は撮影禁止です。
午後は実技試験『指定された材料を用いて、発射物と発射装置を作り、目標に近い位置に落とす』です。ただし、発射装置と目標の間に壁があるため、越える必要があります。
Aチームは投擲型の発射装置です!微調整が大切です。
Bチームはスリングショット型です。安定しています。
両チームともあらかじめ試作を繰り返し、努力してきました。目標に向かって努力できる君たちは素晴らしいと思います。この悔しさを次の機会に活かしてください。お疲れ様でした。
【探究の熊西】理数科・自然科学部 ハイスクール 科学・探究発表会
11月17日(日)高校生を対象とした「ハイスクール 科学・探究発表会」に参加してきました。発表会は生物、化学、物理、数学、情報、環境、医療、健康、栄養に関するものが対象です。自然科学系部活動や探究の時間などで行われている各種の調査・研究の活動成果を発表する機会です。本校の理数科・自然科学部の生徒が参加してきました。
発表形式は10分間の口頭発表と3分間の質疑応答です。
本校以外には、茗渓学園高等学校・順天高等学校・大東文化大学第一高等学校・山村国際高等学校・高輪中学校等が参加し、各発表の質疑は非常に活発に行われました。他校の高校生や大学の教授先生から注目されるので、生徒は緊張したことでしょう。しかし、みんな自分の実験について立派に発表できていました。
有望な研究ということで『プロミッシング賞』を受賞しました。生徒は毎日楽しく真剣に実験に取り組んでいますので、努力が報われてうれしいかぎりです。そして、また明日から地道に研究活動に励みましょう。
【探究の熊西】理数科・自然科学部 微生物燃料電池 with 日本科学未来館・東京薬科大学
日本科学未来館・東京薬科大学を中心とした「スーパー発電菌を探そうプロジェクト」に参加し、オンライン発表会へ参加してきました。
「スーパー発電菌を探そうプロジェクト」は、泥の中に含まれる微生物である発電菌を探します。田んぼ等から泥を採取し、泥電池を作り、電圧測定を通して発電菌の活性化をはかり、微生物燃料電池としての電池特性の変化を観察していきます。
今年度、理数科からは3名の女子が参加しました。東京薬科大学のメンターさんと実験計画を立て、測定データから考察を行うことで研究者としての基本を学びました。11月10日(日)のオンラインによる最終発表会では、全国の高校生と意見交換やディスカッションを通して切磋琢磨し、堂々と自分達の実験成果を発表していました。
【探究の熊西】理数科 日本科学未来館『探検』研修!!
11月1日理数科1年8組41名は、日本科学未来館において「探検」の講義・実習を行ってきました。これに伴い、事前・事後学習も実施しました。
事前学習『学校を探検しよう』
生徒の興味関心、疑問点、違和感と直接結びつく課題を見つけることが、探究学習には必要です。まず、生徒自身が「何に興味関心を持っているのか」を理解します。そのため、興味関心は身のまわりに存在する些細なことへの好奇心から生まれることを実感するのが「探検」です。
実際に学校内を歩いて気になるものを何となく集め、他者と共有し対話するなかで、自分の気づきに気づき、小さな発見に価値を見出せるようになります。
『探検』について説明します。生徒も何をするのか、ドキドキです。
撮影した写真を見せ合いながら、お互いの意見を交換します。楽しそうですね。
ふりかえりを発表してくれました。わかりやすくてよかったです。
事前学習『科学技術って何だろう』
「科学技術」は、「科学」と「技術」に分けて考えることができます。「科学」とは何でしょうか?「技術」とは何でしょうか?科学がさまざまな仕組みを解き明かし、技術が人間の生活を豊かにしている例を具体的に挙げます。
例.机、照明、シャープペン、スマートフォン、服・・・etc.
さらに科学技術がもたらすメリット・デメリットに対して話し合います。立場や時間などの視点から議論することで、科学技術が過去に課題を克服したことや新たな課題を生み出したこと、意見を出し合い、共有します。今後も発展し続ける科学技術が、私たちの未来にどのような影響を与えるでしょうか?
11月1日(金)日本科学未来館へ
日本科学未来館でも「なんとなく」気になるものを集め、「探検」を実施します。「もっと知りたい」「面白い」と感じるものに出会うことが目的です。日本科学未来館を探検するにあたり、3つのコースから1つ選びます。
A.人生100年時代をどう生きる?
B.テクノロジーで未来はどう変わる?
C.この地球で豊かに暮らし続けるには?
事後指導『探検記録を作成しよう』
同じコースを体験しても、個人が得る気づきや発見は異なります。これらを互いに共有し、違いを楽しみます。独自の視点に気づくと同時に、自分にはない他者の視点を吸収する機会となります。気づきや発見を自分なりの方法で整理する過程から、自身の疑問や興味に自分で意図的に気づく力を得ます。
情報収集や調査を行うと問題意識が明確になります。これは自分の興味関心に合った問題を課題へつなぐ手がかりとして役立ちます。『探検』から生徒の興味・関心、疑問点、違和感による「問題」を発見し、その問題を解決するための「課題」へと具体的に落とし込んでいきましょう。
二年生のSS理数探究へと続いていきます。みんな頑張れ!!