第Ⅲ期SSHの取組
【SSH】つくばScience Edge 2026に参加しました!
3月27日・28日、茨城県つくば市で開催された「つくばScience Edge 2026(つくばサイエンスエッジ)」に参加してきました!
本校からは計12名の生徒が、これまで進めてきた6つの研究テーマを携えて挑戦しました。
会場はこれまで生徒たちが参加してきたどの発表会よりも大規模で、まさに全国レベルの熱気に包まれていました。
ポスター発表では、全国から集まった他校の生徒や先生方から鋭い質問や温かいアドバイスをいただくことができました。
自分たちの研究がどのように受け止められるのかを客観的に知ることができ、今の立ち位置を見つめ直す非常に貴重な機会となりました。
来場者ごとに説明のレベルを調整し、実験方法や研究背景について議論を深める姿も多く見られました。
相手の反応を的確に読み取りながら柔軟に対応する生徒たちの発表スキルは非常に高く、これまで積み重ねてきた研究活動の成果がよく表れていました。
ブースプレゼンテーションに選ばれた2班は、ポスターだけでなく口頭でも研究内容を発信する場を得て、より高度な質疑応答にも堂々と向き合っていました。
最初は会場の規模と雰囲気に圧倒されていた生徒たちも、次第に自信を取り戻し、研究への思いや工夫した点を熱意をもって語る姿がとても頼もしく映りました。
生徒たちが来場者と真剣に向き合い、時には議論が白熱する場面もあり、研究を通して得た成長を強く実感する2日間となりました。
また、サイエンスワークショップでは、最先端技術を持つ企業や大学の体験ブースを訪問し、普段の授業では触れることのできないリアルな「科学の最前線」を体感しました。
実際の研究者から直接話を聞いたり、専門機器に触れたりすることで、知識だけでなく視野そのものが大きく広がったように感じます。
全国規模の研究発表会に参加し、ハイレベルな研究に直接触れた経験は、生徒だけでなく教員にとっても大きな刺激となりました。
論理の組み立て方、データの見せ方、研究の魅せ方など、次年度の課題研究指導に活かせる多くのヒントを持ち帰ることができました。
この経験を糧に、さらに研究をブラッシュアップさせていきたいと思います。
応援ありがとうございました!
【SSH】台湾の高校とのオンライン交流会を実施しました!
3月17日、本校にて台湾の臺北市立松山高級中學とのオンライン交流会を実施しました。SSHの国際交流の取組の一環として行ったもので、本校の普通科および理数科の2・3年生8名が参加し、相手校の生徒8名と約2時間にわたり英語で交流しました。
活動は小グループで実施し、最初に自己紹介やShow and Tellを行った後、「普段の学校生活」「身の回りの自然や天候」などをテーマにトピックディスカッションを行いました。後半には、互いの探究・研究活動の紹介も行いました。
最初は緊張した様子も見られましたが、活動が進むにつれて会話が盛り上がっていきました。交流後には、生徒から「楽しかった」「良い経験になった」という声が多く聞かれました。
【理数科】1・2学年 理数科交流会を実施しました!
3月12日の3・4時間目に理数科交流会を実施しました!
本校理数科の伝統行事である「理数科交流会」を開催しました。
この行事は、研究の第一線に立つ2年生と、次年度から本格的に探究活動を始動させる1年生が対話を通じ、知の継承を行う貴重な機会となっています。
会場では、2年生が現在取り組んでいる「課題研究」の成果をポスター形式で発表しました。
物理、化学、生物、地学、数学の各専門分野に分かれ、自ら設定した仮説、実験手法、そして現在直面している課題について、論理的なプレゼンテーションが行われました。
1年生は各ブースを意欲的に巡り、先輩たちの研究内容を精査しながら、自身の研究分野やテーマ選定に向けた情報収集を行いました。研究テーマの決定プロセスや、実験における失敗の乗り越え方など、実践的な質問が相次ぎました。
2年生は、これまでの試行錯誤を振り返りながら、「先行研究の重要性」や「客観的なデータ分析の難しさ」について、自身の経験に基づいた的確なアドバイスを送っていました。
1年生が抱いていた未知の研究に対する不安が、先輩との対話を通じて、具体的な挑戦への意欲へと変わっていく様子が印象的でした。
今回の交流会は、1年生にとってはこれから始まる自分たちの研究を具体的にイメージする大きなきっかけとなりました。先輩たちの発表からヒントを得て、熱心にメモを取る1年生の姿がとても印象的でした。
また、2年生にとっても、後輩へ説明することで自分の研究を客観的に見つめ直し、論理構成を改めて整理する貴重な時間となりました。
理数科ならではのこうした「縦のつながり」を大切にしながら、これからも先輩・後輩が刺激し合って、面白い研究をたくさん生み出していければと思います。
次年度の活動も、ぜひ楽しみにしていてください!
【SSH】令和7年度 SSH生徒研究発表会 実施報告
令和7年度 SSH生徒研究発表会 実施報告
令和8年2月7日(金)、本校体育館にて令和7年度SSH生徒研究発表会を実施しました。
本発表会は、午前の部(全校スクランブル発表)と午後の部(代表生徒による全体発表)の二部構成で実施しました。
午前の部:全校スクランブル発表(普通科・理数科混成)
午前の部では、普通科・理数科の生徒が混成となり、スクランブル形式で互いの発表を聞き合いました。発表テーマは全168テーマにのぼり、自然科学・数学・情報に加え、身近な疑問から社会課題まで多様な探究成果が出揃いました。
生徒は研究の背景・目的、方法、結果、考察を端的に整理して伝えることに取り組み、聴き手側も質問やコメントを通して内容を吟味しました。発表者と聴き手が入れ替わりながら対話を重ねることで、一年間の探究の成果を相互に評価し合う場となり、研究内容の理解だけでなく、根拠に基づいて説明し、他者の視点を取り入れて改善する姿勢を育む機会となりました。
午後の部:代表生徒による全体発表会
午後の部では、学年・分野を代表する生徒による全体発表会を実施しました。英語スピーチ、探究活動、理数科ミニ研究、SSH課題研究など、SSHの取組を象徴する多様な発表が行われ、質疑応答を通して研究の妥当性や発展性について検討を深めました。
当日の主な発表タイトルは以下のとおりです。
代表発表タイトル(午後の部)
ビブリオバトル:「プロボーズ」
英語スピーチコンテスト:“Defamation on the Internet”
普通科1年:探究活動
「友達100人できるかなぁ」
「高校生が声の高さと言葉遣いから受ける印象の関係性は」
「ある食べ合わせで異なる風味になることは災害食に生かせるのか」
「卵0で感動100 〜広がる食卓の可能性〜」
普通科2年:探究活動
「地産地消を進めながら、残さない給食にするにはどうすればよいか?」
「Re:Earth『子育て世代が孤立せずに繋がれる仕組みは整っているだろうか?』」
「外国人が働きやすい労働条件とは?」
「鱗粉はチョウにとってどれほど重要か?」
全国探究コンテスト2025 最終審査進出テーマ:「香りを利用して日常生活に役立てる方法とは」
理数科1年:ユニット型研究 科学プレゼン
【生物】「シリンジ法による酵母発酵の試料液種別比較」
【地学】「過冷却とその破壊」
理数科2年:課題研究(SSH課題研究代表発表)
【地学】「逃げ水の再現と発生要因」
第76回埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優良賞 受賞作品
【生物】「炭素粒子(竹炭)付着の有無によるクモ糸の力学特性(応力・ひずみ)の比較」
第76回埼玉県科学教育振興展覧会 出展作品
【物理】「シャボン膜の干渉による厚さの測定」
第69回日本学生科学賞 埼玉県推薦作品、第76回埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優秀賞 受賞作品
【化学】「安定電圧下での持続発電を可能とする微生物燃料電池の開発」
第69回日本学生科学賞 埼玉県推薦作品、第76回埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優秀賞 受賞作品
発表後の講評では、埼玉県立総合教育センター 指導主事兼所員 竹内公彦様より、プレゼンテーションと好奇心の観点から主に次の点について御指導いただきました。
まず、2年生は1年生に比べて発表の構成や表現がより整理されており、内容を相手に伝える工夫が見られたことが評価されました。そのうえで今後の課題として、研究内容を説明するだけでなく、「聴衆にどう届けるか」を意識し、熱量や訴求力が発表に表れることの重要性が示されました。
また、発表者にとってのメリットとして、聴衆から意見を得られること、質問によって研究を深められることが挙げられ、質疑応答では積極的に問いを受け止める姿勢が促されました。加えて、聴き手に求められる力として、傾聴力(相手の内容を正確に捉える力)と批評力(根拠を踏まえて検討する力)が示され、発表会はそれらを鍛える機会でもあることが確認されました。
さらに、聴衆が疑問を持ち質問することは、研究への関心を示す姿勢であり、発表会における基本的なマナーであるということを御教示いただきました。最後に、探究の出発点は「なぜこのテーマを選んだのか」という好奇心であり、研究が行き詰まったときこそ原点に立ち返ることが前進の原動力になる、というメッセージをいただきました。
最後に、本発表会の実施にあたり、御来場いただきました皆様に心より感謝申し上げます。
また、御多忙の中、講評を賜りました埼玉県立総合教育センター 指導主事兼所員 竹内公彦様には、探究活動や発表の在り方について多くの示唆をいただき、生徒にとって今後の学びにつながる貴重な機会となりました。
本校では、関係機関の皆様の御助言をいただきながら、SSHの取組を通して探究活動の質の向上を図り、生徒一人ひとりの学びをさらに深化させてまいります。
今後もSSHの取組として、探究活動の質の向上と校内外への発信を継続していきます。
【SSH】放射線セミナーを実施しました【1年生理数科】
理数科の1年生を対象に「放射線セミナー」を実施しました!
12月26日、本校にて放射線セミナーを実施しました。
本セミナーは、一般財団法人日本原子力文化財団の協力のもと、順天堂大学保健医療学部 准教授の 津田啓介 先生、および同財団の 宇井直人 先生を講師としてお招きし、講義と実験の二本立てで行われました。
放射線の基礎から応用まで
講義では、放射線の正しい知識をテーマに、身近な放射線の存在やリスクの考え方について分かりやすく解説していただきました。
放射線という言葉には「危険」「怖い」といったイメージが先行しがちですが、講義を通して、放射線は性質や量、利用のされ方を正しく理解することで、決して一律に危険なものではないことを学びました。
例えば、私たちは日常生活の中でも自然放射線を受けながら生活しており、医療分野では検査や治療などに放射線が欠かせない形で活用されています。一方で、過剰に浴びた場合には健康への影響が生じる可能性があるため、「知らずに怖がる」のでも「過小評価する」のでもなく、科学的根拠に基づいて判断することが重要であるという点が強調されました。
このように、放射線を「正しく恐れる」とは、危険性を理解した上で適切に向き合い、必要以上に不安を抱かず、社会の中でどのように活用されているかを冷静に捉える姿勢であることを、生徒たちは具体例を通して学ぶことができました。
ユーモアを交えた語り口で、生徒たちも終始引き込まれており、医療分野における放射線の活用など、幅広い視点からの内容は大変印象的でした。
校内での測定実験に挑戦
後半の実験では、校内の放射線量の測定と評価を行いました。
特に、放射点からの距離によって放射線量がどのように変化するか、また金属など遮蔽物を入れることでどの程度減衰が起こるかを、実際に条件を変えながら検証しました。予想と結果が一致する場面もあれば、思ったほど変化が出ない条件もあり、測定値のばらつきや誤差の扱いなど、データを「評価する」難しさも実感できる活動となりました。
得られた結果は表やグラフに整理し、班内で考察を共有しました。グラフ化や数値処理など一年生には少し発展的な内容も含まれていましたが、互いに相談しながら一つずつ確認し、「測って終わり」ではなく、根拠をもって説明するところまで粘り強く取り組む姿が見られました。
進路や探究につながる学び
セミナーを通して、生徒たちは放射線を「怖いもの」として捉えるだけでなく、科学的な見方で理解し、根拠に基づいて判断する姿勢の大切さを学びました。講義で扱った医療分野での活用例は、教科書の知識が社会の中でどのように生かされているかを実感できる内容であり、理科と将来の職業がつながる具体的なイメージを持つきっかけになりました。
また、放射線技師という職業について初めて知った生徒も多く、医療・理工・情報などが関わる分野横断的な話題から、「理科の学びがどんな進路につながるのか」を考える機会にもなりました。さらに、実験で行った「測定→整理→評価→説明」という流れは、今後の探究活動や課題研究においても重要となる基本プロセスであり、テーマ設定や研究計画を考える際の視野を広げる学びになったと感じます。
本セミナーは、2005年(平成17年)より継続して実施している行事です。今後も、専門家の方々の知見に触れながら、科学を多角的に捉える機会を大切にしていきたいと思います。
改めまして、本セミナーの実施にあたり、ご多忙の中にもかかわらず、丁寧で分かりやすいご講義と実験指導をしていただいた津田啓介先生、ならびに宇井直人先生に、心より感謝申し上げます。
【SSH】探究活動生徒発表会に参加しました【2年生(普通科・理数科)&自然科学部】
探究活動生徒発表会に参加しました(普通科・理数科・自然科学部)
12月25日(木)、日本薬科大学で開催された「令和7年度 探究活動生徒発表会」に参加しました。
本発表会は、「学際的な学び推進事業」指定校やSSH指定校、DX加速化推進事業採択校などを中心に、生徒・教員が情報交換を行うとともに、学習成果を発表する場として実施されています。
当日は午後の発表に向け、午前中は最終準備を進めつつ、他校の発表を聴講して過ごしました。
特に普通科の生徒にとっては、学校外の方へ向けて発表する初めての機会でもあり、緊張した様子で入念に準備を重ねていました。
普通科2班:スライド発表
普通科代表の2班は、スライドを用いた口頭発表に臨みました。
本番は堂々と、落ち着いて発表することができました。
質疑応答では、他校の先生方や企業の方から質問をいただき、自分たちが調査しきれていなかった観点にも触れることができました。
新しい視点を得られたことは、今後の探究活動を深める上で大きなヒントになったようです。
理数科・自然科学部(生物班)4班:ポスター発表
理数科および自然科学部(生物班)から参加した4班は、ポスターセッション形式で発表を行いました。
来場者との双方向のやり取りを通して、説明の仕方や根拠の示し方をその場で見直す機会となり、発表の客観性を高めることにつながりました。
また、他校のレベルの高い発表に触れたことで、生徒たちは良い刺激を受けていました。
「次はこうしたい」「ここを改善したい」といった前向きな声も多く聞かれ、探究活動を次の段階へ進めるうえで大切な一日になったと感じます。
今回の発表で得た気づきや質問は、次の探究につながる大切なヒントになりました。特に普通科は、理数科と比べて校外で発表する機会が限られているため、代表として参加した生徒にとっては、外部の方に成果を伝え、質問を受けて視点を広げる貴重な経験になったと感じます。
今後は、こうした経験を各班の探究活動に還元しながら、調査・実験・分析を一段階進め、より説得力のある成果発信につなげていきます。
本発表会の運営に携わってくださった関係者の皆様、貴重なご助言・ご質問をくださった先生方ならびに企業の皆様に、心より感謝申し上げます。
【SSH】サイエンスツアーinつくばを実施しました!
12月20日(土)、SSHの取組の一環として「サイエンスツアー」を実施しました!
参加したのは、普通科・理数科の1・2年生の希望者です。
バス1台でつくば市内の研究・展示施設を巡り、実物や一次資料、専門家の解説に触れながら、学校で学ぶ内容と最先端の科学・技術を結びつけて考えることを目的とし、企画しました。
施設ごとに扱う分野や見せ方が異なるため、同じ“科学”でも多様な視点から捉え直すことができた一日となりました。また、今回は学年もクラスも異なる生徒が一緒に行動するツアーだったため、集合時刻の厳守や、指示をよく聞いて動くことなど、集団行動の基本も大切にしました。
解説してくださる方々への挨拶や感謝の言葉を忘れずに行動する姿も印象的でした。ご協力いただいた各施設の皆様に、心より御礼申し上げます。
まだ夜が明ける前の薄暗い早朝に学校集合ということで遅刻等ないか心配でしたが、生徒はしっかり時間に集合し、予定時刻通りに出発できました。
つくば方面に向かう途中で朝日が見えてきて、ワクワクした雰囲気の中でツアーがスタートしました。
JAXA筑波宇宙センター
午前中はJAXA筑波宇宙センターを見学しました。宇宙開発の最前線を支える設備や展示に触れ、教科書で学ぶ科学が実社会の技術としてどのように活用されているのかを実感する機会となりました。
解説してくださった方の話を最後まで集中して聞き、メモを取りながら学ぶ姿が印象的でした。
身分証明書を提示しないと入ることのできないエリアの見学もさせていただきました。
リストバンドの着用が必須で、スマートフォンや電子機器は一時的に回収されるなど、厳重な体制の中での見学だったため、生徒たちは少しそわそわした様子でしたが、いざ施設に入ってみると、その緊張も一気に「わくわく」に変わったようでした。
今まさに仕事中の管制室や、「宇宙兄弟」の映画撮影でも実際に使用された施設など、個人で訪れてもなかなか見ることのできない場所まで案内していただき、貴重な体験となりました。
宇宙飛行士になるための直近の選抜試験には、4,000名以上の応募があったそうです。体力や英語力に加え、高いコミュニケーション力も求められ、多くの試練を乗り越えたごく一部の人だけが宇宙飛行士として選ばれるというお話に、生徒たちも真剣に耳を傾けていました。
筑波実験植物園
午後の1つ目の施設として植物園を訪問し、多様な植物を観察しました。形態や環境への適応、分類の視点など、理科の学びに直結する話題が多く、観察の仕方や着眼点を学ぶ時間になりました。生徒は写真撮影やメモを活用しながら、自分の興味関心に沿って情報を整理していました。
植物というと、春〜夏の花や青々とした葉を思い浮かべがちですが、今回は「冬ならではの見どころ」を研究員の方に指南していただきました。
3Dプリンターで作成された冬芽の拡大模型(内部の葉や花のもとが、うろこ状の芽鱗に守られている様子がわかるモデル)を使って細かい特徴を確認した後、実際に園内に生えている木々の冬芽を一つひとつ観察しました。
自由時間には、温室や植物園の広い敷地内を巡りながら、さまざまな植物を熱心に観察する姿が見られました。博物館に並んでいる標本と違い、「今、このタイミングで生きている植物」を目の前で見ることができるのが植物園の良さです。実際に自分の目で見て、触れて、においを感じることで、教科書の写真だけでは得られない発見や疑問が次々と生まれているようでした。
地図と測量の科学館
続いて、地図と測量の科学館を見学しました。地図がどのように作られ、社会の中でどのように活用されているのかを体験的に学び、自然科学だけでなく工学・情報・社会とのつながりを実感できる内容でした。
最初は全員で紹介動画を視聴し、施設の概要や地図の測り方・作り方について学びました。衛星を用いた測量の話の中では、午前中に見学したJAXAの名前も登場し、その日の学びどうしがさっそくつながる場面もありました。
その後、床一面に広がった日本地図の上に立ち、日本の地形の特徴的な部分を実際に歩きながら確認しました。最南端・最北端・最西端・最東端の位置まで、みんなでぞろぞろと移動してみることで、関東からの距離感や日本列島の広がりを、体感を伴って捉えることができました。
理科や科学への興味・関心は、難しいことをしなくても、日常のなかにいくらでもきっかけが転がっています。今回のツアーも、なんとなく「行ってみたいかも」という気持ちで参加した生徒から、もともと関心が高く展示を一つ一つじっくり見たい生徒まで、それぞれのペースで楽しめる機会になったと思います。
今回の経験が、進路選択を考える際の一つの要素となり、豊かな経験や知識の土台になってくれれば幸いです。今後も本校では、校内での学習に加え、校外での体験を通して「学びを深め、広げ、言語化して発信する」機会を継続していきます。
【探究】理数科1年生 ユニット型課題研究(生物分野) 「酵母アルコール発酵の比較実験」について報告【SSH】
今年度の「ユニット型研究生物」では、酵母(イースト)のアルコール発酵を題材に、実験→データ整理→考察→アウトプットまでを一気通貫で体験する授業を行いました。
“教科書で知っている反応”を、自分の手で確かめ、数字で語れるようにするのがねらいです。
ねらい
①酵母の発酵(糖→CO₂+エタノール)の仕組みを、現象として理解する
②「比較」「対照」「仮説」「誤差」を意識した実験計画の基礎を身につける
③表・グラフを使って、結果を第三者に伝える力を育てる
実験の概要:シリンジ法でCO₂量を測る
今回の実験では、発酵により発生する気体(CO₂)をシリンジの目盛りで測定し、時間変化として記録しました。
・条件(温度・時間・操作)はクラスで共通
・ただし、試験液(イーストを溶かす液)だけは生徒が自由に選択。
ジュース類、炭酸飲料、乳飲料、糖濃度を変えた溶液など、発想が多彩でした。
“自由に選ぶ”からこそ、仮説が立つ
試験液が自由だと、実験前から自然にこんな会話が出てきます。
「甘いほど発酵が進む?」
「果汁100%と20%って差が出る?」
「炭酸は…最初からCO₂が入ってない?」
「乳飲料は酵母に影響ある?」
「糖の“量”だけじゃなく“種類”も大事では?」
この段階で、すでに探究が始まっています。
“なんとなく”を、「比較可能な仮説」に言い換える練習です。
結果:同じ“甘そう”でも、反応は同じではない!
測定してみると、発生量が大きい試験液もあれば、ほとんど変化がないものもあり、結果はさまざま。
また、多くの班で
- 途中から増加が加速する(立ち上がり)
- 増え方が鈍る(停滞・飽和)
といった“グラフの形”が見られ、発酵を「反応の進み方」として捉えるきっかけになりました。
考察のポイント:結果を「糖」だけで片づけない
考察では、単に「糖が多いから」で終わらせず、次の観点について考えてみることがポイント。
・糖の量だけでなく、糖の種類(発酵に使いやすいか)
・添加物や酸性度など、酵母にとっての環境
・炭酸飲料の場合は、もともとの溶存CO₂(混入の可能性)
・測定の誤差(気泡、温度管理、混ぜ方、読み取りなど)と、低減策
「結果→理由」をつなぐには、複数の可能性を出し、どれが妥当かを説明する力が必要です。ここが、まさに研究の入口でした。
個人レポート作成へ:データで語る練習
実験後は、各自が個人レポートを作成しました。
今回のレポートでは特に、データ提示(表・グラフ)と図表の作法を重視し、“レポートの型”に沿って書くことを意識してもらいました。
小さな実験でも、探究の型は身につきます。今回のユニット型研究では、身近な材料を使いながらも①仮説を立てる、②条件をそろえて比較する、③数値で示す、④考察する、⑤次の実験を提案する…という、研究の基本プロセスを体験できました。
“やって終わり”ではなく、結果を「伝わる形」に整えるところまでが学びです。
最後に、残るユニット型研究もいよいよ「地学」が最後となりました。
今回の生物で経験した 仮説の立て方、条件のそろえ方、データの見せ方(表・グラフ)、考察の組み立て方 といったポイントやコツを、ぜひ次のレポート作成にも生かしてほしいと思います。学びの積み重ねが伝わるレポートにつながるはずです。次のユニットでも、皆さんの工夫と挑戦を期待しています。
【探究】リアース校内発表会
10月20日(月),12月1日(月)に熊谷市都市計画課の方々とユーカリヤ社の方々をお招きし、リアース探究(3D都市モデルを活用した熊谷市の都市計画に係る探究活動)の発表会を行いました。
準備期間の短い中でしたが、どの班も独自の視点で熊谷市の都市開発について探究し、3D都市モデルを活用した将来構想を発表しました。駐車場を立体駐車場に変えることで空いた土地を活用する方法や、子育て支援の施設を建てるために必要な予算とその支援金の集め方を計算している班もあり、それぞれが設定したテーマに沿って深く探究することができていました。また、今回の発表会で選出された2班が、2月に行われる立正大学での発表会に臨むことになりました。
熊谷市都市計画課の方々からは発表のフィードバックもいただきました。今後の探究活動に活かしていきます。
準備風景↓
【SSH】科学実験体験イベント『楽しもうサイエンス!』を開催しました
11月22日の土曜日に、本校の体験型イベント「楽しもうサイエンス」を開催しました!
当日はたくさんの小学生・中学生とその保護者の方にご来場いただき、会場はとてもにぎやかで、笑顔の多い一日になりました。来てくださった皆さま、本当にありがとうございました!
また、感染症が流行している時期でもありましたが、手指消毒や体調確認など、感染対策にもご協力いただき、無事に実施することができました。ご理解・ご協力、ありがとうございました。
今年度は申込者数が昨年度よりも多く、想定以上に早い段階で定員に達してしまいました。参加をご検討いただいていたにもかかわらず、お申し込みいただけなかった皆さまには申し訳ありませんでした。
来年もさらにパワーアップして開催できるよう、生徒と一緒に準備していきます。
今年度も、生徒たちがブースの準備から当日の運営までを担当しました。
「どうしたらわかりやすく伝わるかな?」「ここは実際にやってもらった方が楽しいかも!」と、直前まで試行錯誤しながら本番を迎えました。実験や観察に目をキラキラさせる来場者の様子に、生徒たちも自然と声が弾んでいたのが印象的でした。
↓↓↓当日の様子↓↓↓
<書道>
<家庭>
<数学>
<情報>
<物理>
<化学>
<生物>
<地学>
【授業】よみうり進学メディア埼玉版11月号への記事掲載について
よみうり進学メディア埼玉版11月号に、
本校理数科2年生の「SS物理Ⅰ」の授業の記事が掲載されました。
本授業は、本校理数科2年生の担任でもある澁谷教諭が担当していて、
グループワークで生徒同士で教え合ったり、理解を深めるために実験を取り入れたりする様子が紹介されています。
本校理数科では、学習内容の本質的な理解を追求し、
今後、社会でこれまで以上に必要とされる優秀な理系人材を育成するため、
様々な実践的・体験的な学習活動に取り組んでいます。
11/22(土)には小・中学生向け科学体験教室「楽しもうサイエンス」を本校で実施いたします。
本校理数科1、2年生の生徒が科学の楽しさを御来場の皆様にお伝えしますので、
多くの方にお越しいただけることをお待ちしています。
【SSH】第76回 埼玉県科学教育振興展覧会〈中央展〉/第69回 日本学生科学賞〈埼玉地区〉表彰式 参列報告
第76回 埼玉県科学教育振興展覧会〈中央展〉/第69回 日本学生科学賞〈埼玉地区〉表彰式 参列報告
10月29日に開催された「第76回埼玉県科学教育振興展覧会〈中央展〉・第69回日本学生科学賞〈埼玉地区〉表彰式」に参列しました。
会場では、県内各校の受賞者が一堂に会し、日頃の探究の積み重ねが称えられました。
<本校から埼玉県科学教育振興展覧会に出展した9テーマ>
1 シャボン膜の干渉による膜の厚さの測定
2 一様金属板の振動数とクラドニ図形
3 安定電圧下での持続発電を可能とする微生物燃料電池の開発
4 サポニンを用いた天然の洗剤の機能性について
5 雑草から生分解性プラスチックの作成
6 炭素粒子(竹炭)付着の有無によるクモ糸の力学特性(応力・ひずみ)の比較
7 逃げ水の再現と発生要因
8 ブロッケン現象の再現と発生の要因について
9 赤城山の再現とハザードマップの作成
このうち1・2・3・7・8番が中央展へ出展されました。
このうち2テーマが優秀賞をいただき、表彰式にて賞状を授与されました。
今年度は18の研究テーマの中から9テーマを出展しました。4月にテーマを決め、夏を経て9月中旬までに得たデータを整理するまで、計画的に実験を重ね、その結果を科学的にまとめ上げる作業は決して容易ではありません。出展までたどり着いた9テーマの頑張りにまず拍手を送りたいと思います。
その中から5テーマが中央展に選ばれ、選出された30本中5本が熊谷西高校の研究という結果になりました。理数科生徒の努力が、確かな形で評価されたと言えます。
さらにその中の2テーマは優秀賞をいただき、高校生の課題研究としても完成度の高い内容であると評価されました。
運営・審査に携わった皆さま、日頃から生徒の探究活動を支えてくださる保護者・地域の皆さまに、心より感謝申し上げます。
また次に向けて追加実験を重ねて、研究の深度をさらに高めていってほしいと思います。
理数科全体としても、熱心に取り組む仲間の姿勢に学びながら、各自が課題研究への温度を上げ、自分の中での達成感とより良い成果につなげていって欲しいです。
【SSH】第2回課題研究発表会を実施しました!【理数科・自然科学部】
10月20日月曜日の5~7時間目に、第2回課題研究発表会を実施しました。
今回の発表会は、中間報告会。
6月に行われた第1回からの進捗について理数科2年生を中心に発表を行いました。
理数科2年生発表テーマ一覧
<数学>
複数の基数で回文になる数へのリクレル操作
<情報>
文字認識を利用した手書き文字のデジタル化
路面状況や勾配を加味した交通シミュレーション
<物理>
一様な金属板の振動数とクラドニ図形
シャボン膜の干渉による厚さの測定
リコーダーの秘密に迫る
ライズボールの解析
<化学>
安定電圧下での持続発電を可能とする微生物燃料電池の開発
化学染料にかわる草木染めをつくる
サポニンを用いた天然の洗剤の機能性について
酸化チタン光触媒による退色現象の再現
雑草から生分解性プラスチックを作る
<地学>
逃げ水の再現と発生要因
ブロッケン現象の再現と発生の要因について
赤城山の再現とハザードマップの作成
<生物>
炭素粒子(竹炭)付着の有無によるクモ糸の力学特性(応力・ひずみ)の比較
アルテミアを指標としたイブプロフェン製剤の短期影響比較
カレーとスパイス・ハーブの育成
1年生はユニット型研究の物理(英語ver.)と化学について、代表者発表がありました。
先輩たちを前に緊張もあったと思いますが、内容を簡潔に、堂々と伝えられていました。
今回の発表会からは理数科1年生が運営側に回り、受付・誘導・タイムキープ・機材補助などを担当。舞台裏を支える経験は、来年の自分たちの発表にも必ず生きてくるはずです。
理数科2年生の課題研究では、6月の段階であいまいだった研究目的や前提知識が、この間のブラッシュアップによって明確になり、自信をもって発表する班が多く見られました。
夏休みの取り組み、科学展のレポート作成、自然科学交流会でのポスターセッションを経て、各テーマが着実に固まりつつあり、日々の努力が確かな形で表れています。
一方で、サンプルサイズの不足や測定基準の不明確さは、早急に改めたいですね。
今回までの結果から生まれた反省点や新しい疑問には、追加実験で応えることが必要です。
実験のアイディアがうまく出てこない場合は、参考文献を探して読み込んでみて、手を動かす前の知識・背景の不足をまず補うことを意識してほしいと思います。
<総括>
今回の発表会で感じた課題は、「質問する力」です。
全体の前で手を挙げるのは、たしかに少し気恥ずかしいかもしれません。でも、良い質問は“発表者のため”だけではなく、その場にいる全員の理解を押し上げます。興味を持ったら、わからないところは素直に尋ねてください。「なぜその条件なのか」「他の条件ではどうなるのか」等、簡単な一言が、次の測定計画や図の改善へとつながります。質問する勇気は、研究の質を一段引き上げる力です。
発表する側も、問いを歓迎し、簡潔に「結論→根拠→次の対応」の順で応答しましょう。「検討します」で終わらせず、「反復数を増やして再測定する」「対照条件を追加する」など、具体策を添えて前進の道筋を示すことが、研究を確実に強くします。
今日の中間発表会は通過点です。小さな「なぜ?」を飲み込まずに声に出す。その積み重ねが、班の議論を動かし、データの信頼性を高め、次の外部発表での説得力につながっていきます。
次回は、もっと多くの手が挙がる熱い質疑で、発表会そのものをみんなで育てていきましょう。
発表者・司会・運営スタッフ・助言の先生方・参加した生徒の皆さん、ありがとうございました。
【SSH】自然科学交流会でポスター発表を行いました【理数科2年生・自然科学部】
自然科学交流会にてポスター発表を行いました!
10月4日(土)に熊谷高校で開催された自然科学交流会に、本校の理数科2年生と自然科学部の生徒が参加しました。
例年は熊谷西高校で実施していましたが、今年度は会場が変わり、熊谷高校での実施でした。
動物・植物・化学・物理・地学・一般の6系統にわたって30を超えるテーマが並び、会場は活気にあふれていました。
本校からは19テーマのポスターを出展し、生徒たちは自分たちで作り上げた研究の背景・方法・結果・考察を来場者にわかりやすく説明していました。
質疑応答では、他校の生徒や教員から鋭い質問や温かい助言をもらい、発表者がその場で図やデータを指し示しながら「なぜその条件設定なのか」「次はどこを検証するのか」を言語化する姿が印象的でした。
説明を重ねるごとに伝え方の精度が上がっていくのも、まさに交流会ならではの学びです。
研究そのものだけでなく、課題研究の成果と発表を通じたキャリア形成という観点でも、他者との対話が自己成長につながる貴重な機会になりました。
交流会でいただいた質問やコメントをふりかえり、各班で改善計画を立てていきます。
これからの発表の機会に向け、今回得た学びを研究デザインとプレゼンテーションに反映していきます。
最後になりましたが、会場を御準備くださった熊谷高校の先生方、審査・助言をくださった皆さま、そして発表や運営に携わってくださった全ての皆さまに心より感謝申し上げます。
今後とも本校の探究活動への御指導御支援をよろしくお願いいたします。
【SSH】現役大学院生によるキャリア講演会
10月17日(金)、本校視聴覚室にて「大学院生によるキャリア講演会」を実施しました。
講師は北海道大学 環境科学院 修士課程2年の新井さん。
海底堆積物に残された古いDNA――sedaDNA を手がかりに、西部北極海の過去の環境変動や生物群集の移り変わりを解析する研究に取り組んでいます。
新井さんは、調査船「みらい」MR-2406C航海に約40日間乗船し、北極海での本格的な調査を経験。厳しい現場でのサンプリングと膨大なデータ解析を通じて、北極の姿を“分子の証拠”から明らかにしようと挑んでいるそうです。
研究以外でも、カレー同好会を立ち上げ、大学祭では3日間で約4,000杯を販売する企画力と実行力も備えた頼もしい方です。
今回は、この回のために北海道からはるばる籠原まで来ていただきました。
大学院生として学会発表の経験も豊富で、構成の分かりやすい語り口により、時間の経過とともに生徒の姿勢もいっそう前のめりに。
高校時代の具体的な勉強法やおすすめ参考書、受験期の失敗談もユーモアを交えて紹介され、教室にはたびたび笑いが起きました。
新井さんが「難しいと感じた授業の教科書」ということで持参した、大学レベルの数学書の中身を見て目を丸くする生徒の姿も。
年の近い先輩のリアルな体験談に触れたことで、「受験勉強のモチベーションが上がった」「大学進学後の自分を具体的に想像できた」といった声が多く聞こえました。
聴講したのは理数科2年生が中心。課題研究・部活・学習に追われ、秋以降は発表会も増える忙しい時期です。
このタイミングで受験を見据えた“現実的な指針”をもらえたことは、明日からの行動を確かに変えてくれそうです。
専門性は高い。けれど伝え方はシンプルでフランク——そのわかりやすさが「自分にもできる」という手応えを生みました。生徒一人ひとりが“次にやること”を持ち帰れたことこそ、大きな収穫です。
改めまして新井さん、ありがとうございました。
【探究の熊西】理数科1年 埼玉工業大学情報研修(自動運転バス試乗)
10/18(土) 9:45~12:10 に埼玉工業大学情報研修(自動運転バス試乗)を実施しました。対象は理数科1年生です。
埼玉工業大学の渡部教授(副学長・自動運転技術開発センター長)の御指導の下、自動運転について理解を深めました。
開会行事 オリエンテーション
渡部教授(副学長・自動運転技術開発センター長)による講義
施設見学
自動運転モニタリング
自動運転バス試乗
発進時は運転手さんが手動で。すぐに自動運転に切り替え。
とても自然で、スムーズな運転でした。
バス外観 センサー類は意外と目立たないです
自動運転の技術的背景、AI やセンサーの役割、交通社会の中での
自動運転の意義について学ぶことができました。
また、実証実験の現場で直面する法規制や地域住民との協力関係
の構築、技術的課題など、御苦労の一端にも触れることができました。
自動運転技術がどのように地域社会や地方交通に役立ち、
将来的な社会インフラの一部となるか考えるきっかけになりました。
【探究】理数科1年生 ユニット型課題研究(化学分野) 「ろ過と蒸留」について報告【SSH】
本校理数科1年生が「SS理数探究基礎」の授業において、ユニット型課題研究(化学分野)「ろ過と蒸留」を行いました。
<日程>
9月8日(月) オリエンテーション・仮説設定
9月13日(土) 実験 ※土曜の公開授業日でした
9月22日(月) 考察・まとめ
9月29日(月) 発表
赤ワインの製法と蒸留の原理を題材に、混合物の分離を実験的に学びました。
赤ワインを「赤色色素・水・エタノール」からなる混合物と位置づけ、活性炭への吸着を用いたろ過で色素を除去し、その後の蒸留で水とエタノールの分離を試みました。
あわせて、エタノールは水と共沸混合物をつくるため、通常の蒸留だけでは100%にはならないことを確認し、分子ふるいや共沸蒸留など実用上の高濃度化手法についても調査しました。
さらに、冷却器に名を残すユストゥス・フォン・リービッヒ(ドイツ)の生涯と業績を調べ、現代化学への貢献を学びました。
初めて扱う装置に最初は緊張していましたが、役割分担が進むにつれて声かけも増え、各工程の確認がテンポよく回り始めました。「もう少し待てば…」と粘り強く観察する班も。
物理に続き、今回は2回目のユニット型研究・発表会でした。
前回よりスライド構成が洗練され、要点の絞り込みも上手になってきた班が増えました。
いっぽうで、図の提示タイミングや話し方(聞き手に届く声・アイコンタクト・話速)にはまだまだ改善の余地があり、次回の成長が楽しみです。
次のユニット型研究は生物分野。観察・実験計画の立て方やデータ可視化にも挑戦し、「伝わる発表」をさらに磨いていきます。
1年理数科 長瀞巡検
報告が遅れましたが、7/15(火)に標記巡検を実施いたしました。当日は自然の博物館の学芸員の方に案内していただき、岩畳、赤壁、小滝の瀬(断層)などを見た後、博物館で調べたり確認したりして、虎岩、紅簾片岩など長瀞でしかなかなか見られない片岩を見学しました。当日はこの時期の中ではまだそれほど酷い暑さではなかったのが幸いでした。
<長瀞駅集合 本日の日程などを確認する>
<岩畳で日本列島の形成史、片岩の出来方などを聞き、実際の片岩を観察する>
<赤壁と甌穴の見学を行う>
<博物館で地質や生物の調べ学習と確認>
<鉄道と地質の関係、日本最大級の紅簾石片岩とポットホール>
【探究】リアース操作開始!
9月8日(月)7限の探究の授業では、熊谷市都市計画課の方々に加えてユーカリヤ社の方々にも御来校いただき、リアースの操作方法等の説明をしていただきました。
今回は3D都市モデル表示・用途地域の確認や、3Dモデル配置などを教えていただきました。はじめての操作に戸惑いながらも、実際に3Dモデルを動かしながら楽しそうに今後の都市計画を考えていました
【探究】理数科2年・臨海実習に行ってきました【SSH】
7月22日(火)から24日(木)にかけて、理数科2年8組の生徒40名で、千葉県銚子市・勝浦市方面へ臨海実習に行ってきました!
★実習の様子をまとめた動画
Day1
実習初日は、思いがけないハプニングからのスタート。
朝の出発直後に高速道路上で事故渋滞に巻き込まれてしまい、予定していた筑波にある施設には残念ながら立ち寄れず、行程を変更してそのまま銚子へと向かいました。
銚子では、銚子海洋研究所さんのご協力のもと、イルカウォッチング体験。
ただ、前日から「沖の風が強い」との情報があり、当日出航できるかどうかは現地判断に。到着してみると、やや風は残っていたものの、無事に出港できることとなり、生徒たちは期待に胸をふくらませて船に乗り込みました。
残念ながら、風の影響でイルカの餌となる魚群が沖合へ移動してしまっており、スナメリの姿を見ることはできませんでしたが、普段なかなか乗ることのない小型船での体験は、生徒にとって貴重な経験となりました。
一方で、蒸し暑さと揺れの大きい船に酔ってしまった生徒もおり、「酔い止め飲んでおけばよかった…」と少し反省の声も。それもまた、実習でしか得られない体験からの学びの一つだったようです。
夜には、宿泊先のホテル屋上で天体観測会を実施しました。
雲の少ない好条件に恵まれ、北斗七星や夏の大三角形、さそり座、いて座など、多くの星座を肉眼で確認することができました。さらに、学校から持参した大型の天体望遠鏡を使って、アルビレオやM22(いて座にある球状星団)も観察。
日夜問わず、壮大なスケールの自然の授業を体いっぱいに感じる一日となりました。
Day2
臨海実習2日目は、銚子ジオパーク巡検からスタートしました。
まず訪れたのは、海岸沿いに広がる国有林。ここでは、塩害や風に耐える浜辺特有の植物、そしてその周辺に広がる極相林の様子を観察しました。
人の手が加えられていない自然の中で、植物の生態や遷移の過程を肌で感じることができ、普段の教科書では得られないリアルな学びがあったと思います。
その後は、犬吠埼灯台周辺に移動し、生痕化石の観察。
かつて生き物が残した“動きの痕跡”が、長い時間を経て岩の中に刻まれている様子を、ガイドの方の解説を聞きながらじっくり観察しました。
続いて訪れた屏風ヶ浦では、海沿いにずっと続く地層が圧巻。
地球の長い歴史と、そこに刻まれた時間の痕跡に、理科や地学が好きな生徒たちは特に興味をそそられていました。
午後は、JAXA勝浦宇宙通信所を訪問。
人工衛星の通信や、宇宙ステーションとのつながりについて解説を受けました。
中でも、直径25mもの巨大なパラボラアンテナを間近で見た時の生徒たちの驚きはひとしおで、宇宙という遥か遠い存在が、すこしだけ身近に感じられたようでした。
本来は、千葉県茂原市にあるガス関連施設の見学を予定していました。
茂原は都市ガスに関連する技術拠点が多く、昨年度は実際にその見学が行われましたが、今年度は施設の都合により訪問が叶いませんでした。
その代わりに訪れたJAXAでの見学は、テーマこそ異なるものの、生徒たちの好奇心を大いに刺激してくれました。予定外の学びもまた、実習の魅力の一つだと感じさせてくれる時間でした。
展示だけではなくシュミレーションもあり、生徒だけではなく担任の先生も楽しんでいました。
小型探査機の「着地」だけでもかなりの技術が必要であり、宇宙探査の難しさが伺えます。
夜には、前日と同様に天体観測を実施。
前夜に銚子で見た星座が、勝浦の海辺ではまた違った角度から観察できることに、生徒たちは感動していました。
「首が痛くなるくらい見上げてた」という声が出るほど、星空の美しさと奥深さに心を奪われたひとときでした。
地球の足もとにある化石や植物から、はるか上空の宇宙まで。まさに「自然と科学のスケールの広がり」を体験した、理数科らしい一日となりました。
Day3
臨海実習3日目は、宿泊先を出発後、すぐ近くの勝浦にある海の博物館へ向かいました。
博物館の前には自然の磯が広がっており、ここで理数科恒例の磯採集実習を行いました。
生徒たちは「生物班」と「地学班」に分かれて、それぞれの視点から海の自然に向き合いました。
生物班は、岩場や潮だまりに分け入って、海藻や貝、カニ、魚などを採集。
集めた生物はグループごとに分類し、特徴をもとに種の同定を行いました。
「さっきのとは違う!」「魚、網で捕まえられた!」といった声が飛び交いながら、生徒たちは夢中で観察に取り組んでいました。
一方の地学班は、磯周辺に広がる露出した地層をじっくり観察。
積み重なる層の厚さや色、傾きなどから、そこに刻まれた時間の流れや地形の変化を考察しました。
昨日見た屏風ヶ浦のダイナミックな地層とはまた違った、ローカルな地質の個性に触れることで、観察眼もより深まったようです。
午前中いっぱいをかけた磯での実習を終えた後は、名残を惜しみながらバスで熊谷へと出発。
途中の海ほたるパーキングエリアに立ち寄り、お土産を購入したり、東京湾の景色を楽しんだりと、最後の自由時間を満喫しました。
ということで、3日間にわたる臨海実習は、天候にも恵まれ、大きな事故もなく無事に終了しました。
海・地層・宇宙・星・生き物と、五感を通して「理科の世界」に触れた今回の研修は、生徒たちにとってきっと忘れられない経験になったことと思います。
Studying Nature Firsthand ー 百聞は一見にしかず。
この体験が、生徒たち一人ひとりの今後の課題研究や進路選択のきっかけとなることを願っています。