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第Ⅲ期SSHの取組

【2年理数科】令和8年度 臨海実習【生物・地学実習】


7月30日(木)から8月1日(土)にかけて、 令和8年度理数科2年8組の生徒38名で、千葉県銚子市・ 勝浦市方面での臨海実習を実施しました!

R8_2年理数科_臨海実習_熊谷西高校

理数科恒例の臨海実習。

教室を飛び出して、地質、海洋生物、植物、化石、宇宙科学など、幅広い自然科学を、実際に見て・触れて・ 体験しながら学ぶ3日間となりました。

 

Day1:筑波~銚子方面

R8_2年理数科_臨海実習_熊谷西高校

実習初日は、熊谷西高校を出発し、午前中はつくば市にある地質標本館を見学しました。

館内には岩石や鉱物、1年次の長瀞巡検でも学んだパレオパラドキシアに関する資料なども展示されており、これまでの学びとのつながりを感じることができたのではないでしょうか。

R8_2年理数科_臨海実習_熊谷西高校

その後は銚子海洋研究所へ向かい、イルカウォッチングを実施。

今年は海のコンディションにも恵まれ、ここ数年で最も多くのスナメリを観察することができました。

ちょうど繁殖期だったこともあり、親子で泳ぐ姿も見ることができ、生徒は野生のイルカを間近で観察する貴重な機会となりました 。

イルカウォッチングの後は、屏風ヶ浦を訪れ、雄大な海食崖の遊歩道を歩きながら、露出した地層を間近で観察しました。幾重にも重なる地層から、地球の長い歴史を感じます。

 


Day2:銚子~勝浦方面

R8_2年理数科_臨海実習_熊谷西高校

2日目は、銚子ジオパーク巡検を行いました。

最初に訪れた海岸林では、潮風や塩害に適応した海浜植物や、その内陸側に形成される極相林を観察しました。

続いて犬吠埼灯台の近辺に移動し、生痕化石を観察しました。

ガイドの方の説明を聞きながら、太古の生物が残した痕跡を観察し、化石から当時の環境を読み解く方法について学ぶことができました。

R8_2年理数科_臨海実習_熊谷西高校

午後は、JAXA勝浦宇宙通信所を訪問しました。

昨年度、生徒の反応が非常によかったこともあり、今年度も見学を実施しました。人工衛星との通信の仕組みや宇宙開発について学び、巨大なパラボラアンテナを間近で見学しました。

展示コーナーでは、スタッフの皆様のご厚意で、絵柄のない真っ白なジグソーパズルを用意していただきました。一見簡単そうに見えて意外と難しく、完成を目指して夢中になって取り組む生徒の姿も見られました。

また、昨年度の筑波サイエンスツアーでJAXA筑波宇宙センターを見学した生徒にとっては、これまでの研修で学んだ内容と結び付けながら理解を深める機会にもなったはずです。

夜には天体観測を予定していましたが、あいにく二晩とも曇り空となり、残念ながら観測を実施することはできませんでした。

 


Day3:勝浦方面

R8_2年理数科_臨海実習_熊谷西高校

最終日は、千葉県立中央博物館分館 海の博物館へ向かい、理数科恒例の磯採集実習を行いました。

生徒たちは生物班と地学班に分かれ、それぞれの視点から海の自然を観察しました。

今年は昨年度ほど潮が大きく引かず、タイドプール(潮だまり)が現れるまでに時間がかかりました。そのため、例年と比べると採集できた生物の種類はやや少ない結果に。

「これは何という生物だろう」「 なぜここに生息しているのだろう」と疑問を持つことが、探究の第一歩です。

生物の同定は、その場ですぐに答えが分かるものばかりではありません。今回撮影した写真や記録をもとに、図鑑や資料を調べながら理解を深め、実習で得た学びを今後の探究活動にもつなげていってほしいと思います。

一方の地学班は、海岸に露出する地層を観察し、岩石の特徴や地層の成り立ちについて考察しました。前日に観察した屏風ヶ浦とは異なる地質の特徴にも着目しながら、地域ごとの地層の違いについて理解を深めました。

実習終了後は海ほたるパーキングエリアで休憩し、東京湾の景色を楽しみながら帰路につきました。



R8_2年理数科_臨海実習_熊谷西高校

理数科では、一つ一つの行事を単独の体験で終わらせるのではなく、授業や校外研修、課題研究を通して学びを積み重ねています。

今回の臨海実習で得た経験や新たな疑問を、今後の授業や探究活動へとつなげてくれることを期待しています。

R8_2年理数科_臨海実習_熊谷西高校

生徒の実習の成果を、校内廊下に展示しています。

学校説明会など、学校にお越しの際は、ぜひ足をお運びください!

 

最後になりましたが、地質標本館、銚子海洋研究所、銚子ジオパークガイドの皆様、JAXA勝浦宇宙通信所、千葉県立中央博物館分館 海の博物館をはじめ、本実習にご協力いただいた関係施設・関係者の皆様に心より感謝申し上げます。 ありがとうございました。

 

【理数科・SSH】理数科1年 長瀞巡検

毎年恒例の、理数科1年生を対象とした長瀞巡検を行いました。

長瀞駅に9:00現地集合し、自然の博物館の学芸員の方にガイドをしてもらいながら、

 

岩畳、赤壁、ポットホール、小滝の瀬(断層)と岩畳全体を説明・観察を行いました。その後虎岩を観察し、全体を通して説明を受けながら長瀞全域に広がる実際の片岩類を触り観察しました。また長瀞の地史だけでなく日本列島の形成史なども学びました。植物や動物に興味を持って取り組んでいる生徒もいました。

 

   (小滝の瀬下流側と片岩)         (虎岩の白い部分を塩酸で確認)

その後自然の博物館で、実際に観察・説明を受けたことを確認し、さらに深い知見を得る

ため展示などを見学しました。

 

   (巨大サメ・メガロドンの口)        (ポットホールを削った岩)

自然の博物館見学の後、再びフィールドに出て紅簾石片岩の露頭に行きました。日本でも

最大級で珍しい岩石の露頭で、かつてブラタモリでタモリさんが行きたがっていたところ

です。紅簾石片岩の露頭の観察を最後に12:30現地解散となりました。

 

  (博物館そばの日本地質学発祥の碑)     (親鼻橋から紅簾片岩を臨む)

それほど暑すぎることもなく、天気も良好で充実した巡検が実施できました。

この報告は新聞形式にまとめ、文化祭の際に渡り廊下に展示します。文化祭にお越しの際は

ご覧ください。

 

【SSH】つくばScience Edge 2026に参加しました!

3月27日・28日、茨城県つくば市で開催された「つくばScience Edge 2026(つくばサイエンスエッジ)」に参加してきました!

 

R7熊谷西高校つくばサイエンスエッジ

本校からは計12名の生徒が、これまで進めてきた6つの研究テーマを携えて挑戦しました。

会場はこれまで生徒たちが参加してきたどの発表会よりも大規模で、まさに全国レベルの熱気に包まれていました。

 

R7熊谷西高校つくばサイエンスエッジ

ポスター発表では、全国から集まった他校の生徒や先生方から鋭い質問や温かいアドバイスをいただくことができました。

自分たちの研究がどのように受け止められるのかを客観的に知ることができ、今の立ち位置を見つめ直す非常に貴重な機会となりました。
来場者ごとに説明のレベルを調整し、実験方法や研究背景について議論を深める姿も多く見られました。

相手の反応を的確に読み取りながら柔軟に対応する生徒たちの発表スキルは非常に高く、これまで積み重ねてきた研究活動の成果がよく表れていました。

 

R7熊谷西高校つくばサイエンスエッジ

ブースプレゼンテーションに選ばれた2班は、ポスターだけでなく口頭でも研究内容を発信する場を得て、より高度な質疑応答にも堂々と向き合っていました。

最初は会場の規模と雰囲気に圧倒されていた生徒たちも、次第に自信を取り戻し、研究への思いや工夫した点を熱意をもって語る姿がとても頼もしく映りました。

生徒たちが来場者と真剣に向き合い、時には議論が白熱する場面もあり、研究を通して得た成長を強く実感する2日間となりました。

 

R7熊谷西高校つくばサイエンスエッジ

また、サイエンスワークショップでは、最先端技術を持つ企業や大学の体験ブースを訪問し、普段の授業では触れることのできないリアルな「科学の最前線」を体感しました。

実際の研究者から直接話を聞いたり、専門機器に触れたりすることで、知識だけでなく視野そのものが大きく広がったように感じます。

 

 

R7熊谷西高校つくばサイエンスエッジ

全国規模の研究発表会に参加し、ハイレベルな研究に直接触れた経験は、生徒だけでなく教員にとっても大きな刺激となりました。

論理の組み立て方、データの見せ方、研究の魅せ方など、次年度の課題研究指導に活かせる多くのヒントを持ち帰ることができました。

この経験を糧に、さらに研究をブラッシュアップさせていきたいと思います。

応援ありがとうございました!

 

 

【SSH】台湾の高校とのオンライン交流会を実施しました!

3月17日、本校にて台湾の臺北市立松山高級中學とのオンライン交流会を実施しました。SSHの国際交流の取組の一環として行ったもので、本校の普通科および理数科の2・3年生8名が参加し、相手校の生徒8名と約2時間にわたり英語で交流しました。

活動は小グループで実施し、最初に自己紹介やShow and Tellを行った後、「普段の学校生活」「身の回りの自然や天候」などをテーマにトピックディスカッションを行いました。後半には、互いの探究・研究活動の紹介も行いました。

最初は緊張した様子も見られましたが、活動が進むにつれて会話が盛り上がっていきました。交流後には、生徒から「楽しかった」「良い経験になった」という声が多く聞かれました。

【理数科】1・2学年 理数科交流会を実施しました!

3月12日の3・4時間目に理数科交流会を実施しました!

 R7理数科交流会

本校理数科の伝統行事である「理数科交流会」を開催しました。

この行事は、研究の第一線に立つ2年生と、次年度から本格的に探究活動を始動させる1年生が対話を通じ、知の継承を行う貴重な機会となっています。

 

R7理数科交流会
会場では、2年生が現在取り組んでいる「課題研究」の成果をポスター形式で発表しました。

物理、化学、生物、地学、数学の各専門分野に分かれ、自ら設定した仮説、実験手法、そして現在直面している課題について、論理的なプレゼンテーションが行われました。

 

 

R7理数科交流会

1年生は各ブースを意欲的に巡り、先輩たちの研究内容を精査しながら、自身の研究分野やテーマ選定に向けた情報収集を行いました。研究テーマの決定プロセスや、実験における失敗の乗り越え方など、実践的な質問が相次ぎました。

2年生は、これまでの試行錯誤を振り返りながら、「先行研究の重要性」や「客観的なデータ分析の難しさ」について、自身の経験に基づいた的確なアドバイスを送っていました。

1年生が抱いていた未知の研究に対する不安が、先輩との対話を通じて、具体的な挑戦への意欲へと変わっていく様子が印象的でした。

 

R7理数科交流会

今回の交流会は、1年生にとってはこれから始まる自分たちの研究を具体的にイメージする大きなきっかけとなりました。先輩たちの発表からヒントを得て、熱心にメモを取る1年生の姿がとても印象的でした。

また、2年生にとっても、後輩へ説明することで自分の研究を客観的に見つめ直し、論理構成を改めて整理する貴重な時間となりました。

 

理数科ならではのこうした「縦のつながり」を大切にしながら、これからも先輩・後輩が刺激し合って、面白い研究をたくさん生み出していければと思います。

次年度の活動も、ぜひ楽しみにしていてください!

 

 

【SSH】令和7年度 SSH生徒研究発表会 実施報告

令和7年度 SSH生徒研究発表会 実施報告

 

令和8年2月7日(金)、本校体育館にて令和7年度SSH生徒研究発表会を実施しました。

本発表会は、午前の部(全校スクランブル発表)と午後の部(代表生徒による全体発表)の二部構成で実施しました。

R7SSH生徒研究発表会

 

午前の部:全校スクランブル発表(普通科・理数科混成)

午前の部では、普通科・理数科の生徒が混成となり、スクランブル形式で互いの発表を聞き合いました。発表テーマは全168テーマにのぼり、自然科学・数学・情報に加え、身近な疑問から社会課題まで多様な探究成果が出揃いました。

R7SSH生徒研究発表会

生徒は研究の背景・目的、方法、結果、考察を端的に整理して伝えることに取り組み、聴き手側も質問やコメントを通して内容を吟味しました。発表者と聴き手が入れ替わりながら対話を重ねることで、一年間の探究の成果を相互に評価し合う場となり、研究内容の理解だけでなく、根拠に基づいて説明し、他者の視点を取り入れて改善する姿勢を育む機会となりました。

R7SSH生徒研究発表会

 

午後の部:代表生徒による全体発表会

午後の部では、学年・分野を代表する生徒による全体発表会を実施しました。英語スピーチ、探究活動、理数科ミニ研究、SSH課題研究など、SSHの取組を象徴する多様な発表が行われ、質疑応答を通して研究の妥当性や発展性について検討を深めました。

当日の主な発表タイトルは以下のとおりです。

 

代表発表タイトル(午後の部)

ビブリオバトル:「プロボーズ」

R7SSH生徒研究発表会

 

英語スピーチコンテスト:“Defamation on the Internet”

R7SSH生徒研究発表会

 

普通科1年:探究活動

「友達100人できるかなぁ」

 

R7SSH生徒研究発表会 

 

「高校生が声の高さと言葉遣いから受ける印象の関係性は」

R7SSH生徒研究発表会

 

「ある食べ合わせで異なる風味になることは災害食に生かせるのか」

R7SSH生徒研究発表会

 

「卵0で感動100 〜広がる食卓の可能性〜」

R7SSH生徒研究発表会

 

普通科2年:探究活動

「地産地消を進めながら、残さない給食にするにはどうすればよいか?」

R7SSH生徒研究発表会 

 

「Re:Earth『子育て世代が孤立せずに繋がれる仕組みは整っているだろうか?』」

R7SSH生徒研究発表会 

 

「外国人が働きやすい労働条件とは?」

R7SSH生徒研究発表会

 

「鱗粉はチョウにとってどれほど重要か?」

R7SSH生徒研究発表会 

 

全国探究コンテスト2025 最終審査進出テーマ:「香りを利用して日常生活に役立てる方法とは」

R7SSH生徒研究発表会

 

理数科1年:ユニット型研究 科学プレゼン

【生物】「シリンジ法による酵母発酵の試料液種別比較」

R7SSH生徒研究発表会

 

【地学】「過冷却とその破壊」

R7SSH生徒研究発表会

 

理数科2年:課題研究(SSH課題研究代表発表)

【地学】「逃げ水の再現と発生要因」

第76回埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優良賞 受賞作品

R7SSH生徒研究発表会

 

【生物】「炭素粒子(竹炭)付着の有無によるクモ糸の力学特性(応力・ひずみ)の比較」

第76回埼玉県科学教育振興展覧会 出展作品

R7SSH生徒研究発表会

 

【物理】「シャボン膜の干渉による厚さの測定」

第69回日本学生科学賞 埼玉県推薦作品、第76回埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優秀賞 受賞作品

R7SSH生徒研究発表会

 

【化学】「安定電圧下での持続発電を可能とする微生物燃料電池の開発」

第69回日本学生科学賞 埼玉県推薦作品、第76回埼玉県科学教育振興展覧会 中央展 優秀賞 受賞作品

R7SSH生徒研究発表会

  

発表後の講評では、埼玉県立総合教育センター 指導主事兼所員 竹内公彦様より、プレゼンテーションと好奇心の観点から主に次の点について御指導いただきました。

まず、2年生は1年生に比べて発表の構成や表現がより整理されており、内容を相手に伝える工夫が見られたことが評価されました。そのうえで今後の課題として、研究内容を説明するだけでなく、「聴衆にどう届けるか」を意識し、熱量や訴求力が発表に表れることの重要性が示されました。

また、発表者にとってのメリットとして、聴衆から意見を得られること、質問によって研究を深められることが挙げられ、質疑応答では積極的に問いを受け止める姿勢が促されました。加えて、聴き手に求められる力として、傾聴力(相手の内容を正確に捉える力)と批評力(根拠を踏まえて検討する力)が示され、発表会はそれらを鍛える機会でもあることが確認されました。

さらに、聴衆が疑問を持ち質問することは、研究への関心を示す姿勢であり、発表会における基本的なマナーであるということを御教示いただきました。最後に、探究の出発点は「なぜこのテーマを選んだのか」という好奇心であり、研究が行き詰まったときこそ原点に立ち返ることが前進の原動力になる、というメッセージをいただきました。

 

最後に、本発表会の実施にあたり、御来場いただきました皆様に心より感謝申し上げます。
また、御多忙の中、講評を賜りました埼玉県立総合教育センター 指導主事兼所員 竹内公彦様には、探究活動や発表の在り方について多くの示唆をいただき、生徒にとって今後の学びにつながる貴重な機会となりました。

本校では、関係機関の皆様の御助言をいただきながら、SSHの取組を通して探究活動の質の向上を図り、生徒一人ひとりの学びをさらに深化させてまいります。

今後もSSHの取組として、探究活動の質の向上と校内外への発信を継続していきます。

 

 

 

【SSH】放射線セミナーを実施しました【1年生理数科】

理数科の1年生を対象に「放射線セミナー」を実施しました!

 

12月26日、本校にて放射線セミナーを実施しました。

本セミナーは、一般財団法人日本原子力文化財団の協力のもと、順天堂大学保健医療学部 准教授の 津田啓介 先生、および同財団の 宇井直人 先生を講師としてお招きし、講義と実験の二本立てで行われました。

R7熊谷西高校放射線セミナー

 

放射線の基礎から応用まで
講義では、放射線の正しい知識をテーマに、身近な放射線の存在やリスクの考え方について分かりやすく解説していただきました。

放射線という言葉には「危険」「怖い」といったイメージが先行しがちですが、講義を通して、放射線は性質や量、利用のされ方を正しく理解することで、決して一律に危険なものではないことを学びました。

例えば、私たちは日常生活の中でも自然放射線を受けながら生活しており、医療分野では検査や治療などに放射線が欠かせない形で活用されています。一方で、過剰に浴びた場合には健康への影響が生じる可能性があるため、「知らずに怖がる」のでも「過小評価する」のでもなく、科学的根拠に基づいて判断することが重要であるという点が強調されました。

このように、放射線を「正しく恐れる」とは、危険性を理解した上で適切に向き合い、必要以上に不安を抱かず、社会の中でどのように活用されているかを冷静に捉える姿勢であることを、生徒たちは具体例を通して学ぶことができました。

ユーモアを交えた語り口で、生徒たちも終始引き込まれており、医療分野における放射線の活用など、幅広い視点からの内容は大変印象的でした。

R7熊谷西高校放射線セミナー

 

校内での測定実験に挑戦
後半の実験では、校内の放射線量の測定と評価を行いました。

特に、放射点からの距離によって放射線量がどのように変化するか、また金属など遮蔽物を入れることでどの程度減衰が起こるかを、実際に条件を変えながら検証しました。予想と結果が一致する場面もあれば、思ったほど変化が出ない条件もあり、測定値のばらつきや誤差の扱いなど、データを「評価する」難しさも実感できる活動となりました。

R7熊谷西高校放射線セミナー

得られた結果は表やグラフに整理し、班内で考察を共有しました。グラフ化や数値処理など一年生には少し発展的な内容も含まれていましたが、互いに相談しながら一つずつ確認し、「測って終わり」ではなく、根拠をもって説明するところまで粘り強く取り組む姿が見られました。

R7熊谷西高校放射線セミナー

 

進路や探究につながる学び
セミナーを通して、生徒たちは放射線を「怖いもの」として捉えるだけでなく、科学的な見方で理解し、根拠に基づいて判断する姿勢の大切さを学びました。講義で扱った医療分野での活用例は、教科書の知識が社会の中でどのように生かされているかを実感できる内容であり、理科と将来の職業がつながる具体的なイメージを持つきっかけになりました。

また、放射線技師という職業について初めて知った生徒も多く、医療・理工・情報などが関わる分野横断的な話題から、「理科の学びがどんな進路につながるのか」を考える機会にもなりました。さらに、実験で行った「測定→整理→評価→説明」という流れは、今後の探究活動や課題研究においても重要となる基本プロセスであり、テーマ設定や研究計画を考える際の視野を広げる学びになったと感じます。

本セミナーは、2005年(平成17年)より継続して実施している行事です。今後も、専門家の方々の知見に触れながら、科学を多角的に捉える機会を大切にしていきたいと思います。

 

改めまして、本セミナーの実施にあたり、ご多忙の中にもかかわらず、丁寧で分かりやすいご講義と実験指導をしていただいた津田啓介先生、ならびに宇井直人先生に、心より感謝申し上げます。

 

 

【SSH】探究活動生徒発表会に参加しました【2年生(普通科・理数科)&自然科学部】

探究活動生徒発表会に参加しました(普通科・理数科・自然科学部)

 

R7熊谷西高校探究活動生徒発表会
12月25日(木)、日本薬科大学で開催された「令和7年度 探究活動生徒発表会」に参加しました。

本発表会は、「学際的な学び推進事業」指定校やSSH指定校、DX加速化推進事業採択校などを中心に、生徒・教員が情報交換を行うとともに、学習成果を発表する場として実施されています。

 当日は午後の発表に向け、午前中は最終準備を進めつつ、他校の発表を聴講して過ごしました。

特に普通科の生徒にとっては、学校外の方へ向けて発表する初めての機会でもあり、緊張した様子で入念に準備を重ねていました。

 

普通科2班:スライド発表
普通科代表の2班は、スライドを用いた口頭発表に臨みました。

R7熊谷西高校探究活動生徒発表会

R7熊谷西高校探究活動生徒発表会

本番は堂々と、落ち着いて発表することができました。
質疑応答では、他校の先生方や企業の方から質問をいただき、自分たちが調査しきれていなかった観点にも触れることができました。

新しい視点を得られたことは、今後の探究活動を深める上で大きなヒントになったようです。

 

 

理数科・自然科学部(生物班)4班:ポスター発表
理数科および自然科学部(生物班)から参加した4班は、ポスターセッション形式で発表を行いました。

R7熊谷西高校探究活動生徒発表会

来場者との双方向のやり取りを通して、説明の仕方や根拠の示し方をその場で見直す機会となり、発表の客観性を高めることにつながりました。

 R7熊谷西高校探究活動生徒発表会

また、他校のレベルの高い発表に触れたことで、生徒たちは良い刺激を受けていました。

「次はこうしたい」「ここを改善したい」といった前向きな声も多く聞かれ、探究活動を次の段階へ進めるうえで大切な一日になったと感じます。


今回の発表で得た気づきや質問は、次の探究につながる大切なヒントになりました。特に普通科は、理数科と比べて校外で発表する機会が限られているため、代表として参加した生徒にとっては、外部の方に成果を伝え、質問を受けて視点を広げる貴重な経験になったと感じます。

今後は、こうした経験を各班の探究活動に還元しながら、調査・実験・分析を一段階進め、より説得力のある成果発信につなげていきます。

本発表会の運営に携わってくださった関係者の皆様、貴重なご助言・ご質問をくださった先生方ならびに企業の皆様に、心より感謝申し上げます。

 

 

【SSH】サイエンスツアーinつくばを実施しました!

12月20日(土)、SSHの取組の一環として「サイエンスツアー」を実施しました!

 

参加したのは、普通科・理数科の1・2年生の希望者です。

バス1台でつくば市内の研究・展示施設を巡り、実物や一次資料、専門家の解説に触れながら、学校で学ぶ内容と最先端の科学・技術を結びつけて考えることを目的とし、企画しました。

施設ごとに扱う分野や見せ方が異なるため、同じ“科学”でも多様な視点から捉え直すことができた一日となりました。また、今回は学年もクラスも異なる生徒が一緒に行動するツアーだったため、集合時刻の厳守や、指示をよく聞いて動くことなど、集団行動の基本も大切にしました。

解説してくださる方々への挨拶や感謝の言葉を忘れずに行動する姿も印象的でした。ご協力いただいた各施設の皆様に、心より御礼申し上げます。

R7_SSH_つくばサイエンスツアー

 

まだ夜が明ける前の薄暗い早朝に学校集合ということで遅刻等ないか心配でしたが、生徒はしっかり時間に集合し、予定時刻通りに出発できました。

つくば方面に向かう途中で朝日が見えてきて、ワクワクした雰囲気の中でツアーがスタートしました。

 

JAXA筑波宇宙センター

R7_SSH_つくばサイエンスツアー

午前中はJAXA筑波宇宙センターを見学しました。宇宙開発の最前線を支える設備や展示に触れ、教科書で学ぶ科学が実社会の技術としてどのように活用されているのかを実感する機会となりました。

解説してくださった方の話を最後まで集中して聞き、メモを取りながら学ぶ姿が印象的でした。

R7_SSH_つくばサイエンスツアー

身分証明書を提示しないと入ることのできないエリアの見学もさせていただきました。
リストバンドの着用が必須で、スマートフォンや電子機器は一時的に回収されるなど、厳重な体制の中での見学だったため、生徒たちは少しそわそわした様子でしたが、いざ施設に入ってみると、その緊張も一気に「わくわく」に変わったようでした。

今まさに仕事中の管制室や、「宇宙兄弟」の映画撮影でも実際に使用された施設など、個人で訪れてもなかなか見ることのできない場所まで案内していただき、貴重な体験となりました。

宇宙飛行士になるための直近の選抜試験には、4,000名以上の応募があったそうです。体力や英語力に加え、高いコミュニケーション力も求められ、多くの試練を乗り越えたごく一部の人だけが宇宙飛行士として選ばれるというお話に、生徒たちも真剣に耳を傾けていました。

 

 

筑波実験植物園 

 R7_SSH_つくばサイエンスツアー

午後の1つ目の施設として植物園を訪問し、多様な植物を観察しました。形態や環境への適応、分類の視点など、理科の学びに直結する話題が多く、観察の仕方や着眼点を学ぶ時間になりました。生徒は写真撮影やメモを活用しながら、自分の興味関心に沿って情報を整理していました。

R7_SSH_つくばサイエンスツアー

植物というと、春〜夏の花や青々とした葉を思い浮かべがちですが、今回は「冬ならではの見どころ」を研究員の方に指南していただきました。

3Dプリンターで作成された冬芽の拡大模型(内部の葉や花のもとが、うろこ状の芽鱗に守られている様子がわかるモデル)を使って細かい特徴を確認した後、実際に園内に生えている木々の冬芽を一つひとつ観察しました。

自由時間には、温室や植物園の広い敷地内を巡りながら、さまざまな植物を熱心に観察する姿が見られました。博物館に並んでいる標本と違い、「今、このタイミングで生きている植物」を目の前で見ることができるのが植物園の良さです。実際に自分の目で見て、触れて、においを感じることで、教科書の写真だけでは得られない発見や疑問が次々と生まれているようでした。

 

 地図と測量の科学館

R7_SSH_つくばサイエンスツアー

続いて、地図と測量の科学館を見学しました。地図がどのように作られ、社会の中でどのように活用されているのかを体験的に学び、自然科学だけでなく工学・情報・社会とのつながりを実感できる内容でした。

最初は全員で紹介動画を視聴し、施設の概要や地図の測り方・作り方について学びました。衛星を用いた測量の話の中では、午前中に見学したJAXAの名前も登場し、その日の学びどうしがさっそくつながる場面もありました。

R7_SSH_つくばサイエンスツアー

その後、床一面に広がった日本地図の上に立ち、日本の地形の特徴的な部分を実際に歩きながら確認しました。最南端・最北端・最西端・最東端の位置まで、みんなでぞろぞろと移動してみることで、関東からの距離感や日本列島の広がりを、体感を伴って捉えることができました。

 

 

理科や科学への興味・関心は、難しいことをしなくても、日常のなかにいくらでもきっかけが転がっています。今回のツアーも、なんとなく「行ってみたいかも」という気持ちで参加した生徒から、もともと関心が高く展示を一つ一つじっくり見たい生徒まで、それぞれのペースで楽しめる機会になったと思います。

今回の経験が、進路選択を考える際の一つの要素となり、豊かな経験や知識の土台になってくれれば幸いです。今後も本校では、校内での学習に加え、校外での体験を通して「学びを深め、広げ、言語化して発信する」機会を継続していきます。

 

【探究】理数科1年生 ユニット型課題研究(生物分野) 「酵母アルコール発酵の比較実験」について報告【SSH】

今年度の「ユニット型研究生物」では、酵母(イースト)のアルコール発酵を題材に、実験→データ整理→考察→アウトプットまでを一気通貫で体験する授業を行いました。
“教科書で知っている反応”を、自分の手で確かめ、数字で語れるようにするのがねらいです。

R7ユニット型研究生物


ねらい
①酵母の発酵(糖→CO₂+エタノール)の仕組みを、現象として理解する
②「比較」「対照」「仮説」「誤差」を意識した実験計画の基礎を身につける
③表・グラフを使って、結果を第三者に伝える力を育てる

実験の概要:シリンジ法でCO₂量を測る
今回の実験では、発酵により発生する気体(CO₂)をシリンジの目盛りで測定し、時間変化として記録しました。

・条件(温度・時間・操作)はクラスで共通
・ただし、試験液(イーストを溶かす液)だけは生徒が自由に選択。

ジュース類、炭酸飲料、乳飲料、糖濃度を変えた溶液など、発想が多彩でした。

R7ユニット型研究生物
“自由に選ぶ”からこそ、仮説が立つ
試験液が自由だと、実験前から自然にこんな会話が出てきます。

「甘いほど発酵が進む?」
「果汁100%と20%って差が出る?」
「炭酸は…最初からCO₂が入ってない?」
「乳飲料は酵母に影響ある?」
「糖の“量”だけじゃなく“種類”も大事では?」
この段階で、すでに探究が始まっています。
“なんとなく”を、「比較可能な仮説」に言い換える練習です。

R7ユニット型研究生物


結果:同じ“甘そう”でも、反応は同じではない!
測定してみると、発生量が大きい試験液もあれば、ほとんど変化がないものもあり、結果はさまざま。
また、多くの班で

  • 途中から増加が加速する(立ち上がり)
  • 増え方が鈍る(停滞・飽和)

といった“グラフの形”が見られ、発酵を「反応の進み方」として捉えるきっかけになりました。

 R7ユニット型研究生物


考察のポイント:結果を「糖」だけで片づけない
考察では、単に「糖が多いから」で終わらせず、次の観点について考えてみることがポイント。

・糖の量だけでなく、糖の種類(発酵に使いやすいか)
・添加物や酸性度など、酵母にとっての環境
・炭酸飲料の場合は、もともとの溶存CO₂(混入の可能性)
・測定の誤差(気泡、温度管理、混ぜ方、読み取りなど)と、低減策

「結果→理由」をつなぐには、複数の可能性を出し、どれが妥当かを説明する力が必要です。ここが、まさに研究の入口でした。


個人レポート作成へ:データで語る練習
実験後は、各自が個人レポートを作成しました。
今回のレポートでは特に、データ提示(表・グラフ)と図表の作法を重視し、“レポートの型”に沿って書くことを意識してもらいました。

小さな実験でも、探究の型は身につきます。今回のユニット型研究では、身近な材料を使いながらも①仮説を立てる、②条件をそろえて比較する、③数値で示す、④考察する、⑤次の実験を提案する…という、研究の基本プロセスを体験できました。
“やって終わり”ではなく、結果を「伝わる形」に整えるところまでが学びです。

 

最後に、残るユニット型研究もいよいよ「地学」が最後となりました。

今回の生物で経験した 仮説の立て方、条件のそろえ方、データの見せ方(表・グラフ)、考察の組み立て方 といったポイントやコツを、ぜひ次のレポート作成にも生かしてほしいと思います。学びの積み重ねが伝わるレポートにつながるはずです。次のユニットでも、皆さんの工夫と挑戦を期待しています。