【進学の熊西】始業式・進路指導主事より【伝えたい3つのこと】
1学期始業式に、平井進路指導主事から全校生徒へ「伝えたい3つのこと」をテーマにお話がありました。
2年生は「勝負の2年生」に、3年生は「受験は団体戦」に向けて良い準備をしましょう。
【進路指導主事講話】
おはようございます。
寒さの中で力を蓄えた草木が、パワフルに芽吹き、次々と花を咲かせて、景色をカラフルに染め上げる春がやってきました。
私も、今年度は、皆さんと「フィジカル パッション 演習量」で繋がることができたエネルギーを糧として、パワーアップします。
最初に、3月に卒業した第48期生、特に大学の最新の合格実績についてお話しします。
国公立大学は62名(現役58名)でした。東京農工大学、電気通信大学、千葉大学、埼玉大学をはじめ、岩手大の獣医学部や静岡県立大の薬学部への合格もありました。
私大では、早慶上理・GMARCH・関関同立、合計87(現74)名でした。ここ5年で2番目に高い実績となりました。
早慶上理は6(現4)名でした。現役合格率は3年連続90%以上となっています。
西高生の努力が成果となって現れています。西高生やればできる。
皆さんには、旧帝大を含む難関国公立大へ5名、早慶に5名、早慶上理には10名受かる目標値、期待値を掲げています。その壁を突破するポテンシャルがあります。第49期生に大いに期待します。先輩の頑張りがモデルになります。先輩を是非超えて、自己実現して下さい。
新年度が始まりました。
終業式には、勉強は目に見えないものを見る、聞こえないものを聞く、見えたり聞いたりしながら形にしていく。そしてその勉強は人間形成に繋がっていきます。その過程は辛いし、時間がかかるし忍耐が必要となる。しかし、それを乗り越えて、形にし、喜びや楽しみを見い出し、人類の幸福のために還元するためにするものだとお話しました。
何事もはじめが肝心です。特に今日は、今まで述べてきたポイントも踏まえながら、新年度に相応しい目標となるべきメッセージを3つ伝えたいと思います。
1つめは、「学び」です。
いつも言っていることですが、熊西の学びは、皆さんが、どう生きたいか、どうしたいのかを第一に考え、地域のみならず、日本や世界を支え、最終的には「人類の幸福のため」となる、さらには自らの「命を大切にし、生きる、生き抜く」ものとなるように「高次元でスケールの大きなもの」となるというものです。受験も大学も通過点ですが、そうした次元を獲得するために、志を高く、深く、強く持ち、自己実現できる納得の場を求めてください。
世の中は知性化が加速しています。高校では、将来の学問のベビーフード、教科の核、基本をしっかりと学びます。高校3年間の全てが進路指導です。易きに流されることなく、全活動をとおして「タフで優しく賢い」人材を育てていきます。
2つめは「仲間」を作るということです。
「友達」と「仲間」は全く違います。「仕事友達」とは言いませんし、「勉強友達」とも「自習室の友達」とも言いません。また「友情」と「仲間」も違います。
「仕事仲間」「勉強仲間」「自習室の仲間」とは言います。「仲間」とは同じ目的や志を共有して利害関係があり、人生を共に旅する人が集うところに成立します。その「仲間」と切磋琢磨し、「こいつ、賢いわー」と感心するような知的な瞬間を沢山体験してください。友達は逆です。友情も互いに信じ合い、大切に思いあう関係です。ですから、極論、仲間との関係が終わった時、いつでも友達に戻れます。そうした仲間と助け合って自己肯定感を高める。「これでいいんだと」。仲間といる時はライバル同士楽しいはずです。一方、孤独に自分と向き合うときも自由に伸び伸びと楽しいはずです。両方あれば最強じゃないか。
皆さんはほとんどが大学に進学していきます。大学へ行く意味は「自由を得て、他者と出会い、学問に向き合うこと」です。それを還元し、誰かの役に立ち、世界のどこかを支える人になりましょう。
3つめは、「各学年、進路指導と学習について熱く、厳しい姿勢を持つ」ということです。
熊谷西高校では「高校生活3年間のすべてが進路指導である」という認識を全職員が共有し、「授業第一主義」で、「自学自習」「教え合い」「学び合い」「振り返り」の風土を醸成することを方針としています。
学年では、1年生は「西高生になる~基礎・基本の確立~」、2年生は「勝負の2年生~大学入学共通テストレベルの完成~」、3年生は「受験は団体戦~第一志望の貫徹~」というキャッチフレーズがあります。
皆さんがしっかりと授業に真剣に臨むこと、自学自習を確実に行うことを前提にお話をします。「授業」は命です。生徒と教師の信頼関係の基盤です。教師は、生徒の心に火をつける授業や指導を行います。生徒の皆さんは得意を伸ばし、苦手を減らします。もっと知的格闘することを求めます。無駄な自習もなく、授業がわかりやすいは最低ラインで、皆さんはそれに決して甘んじてはいけません。熊西では、話し合いもありますが、凄いな、深いな、本質が見えるな、痒いところに手が届く学問への入口を示唆する授業、実技教科では、生活力、体力や耐性、瞬発力、感性や表現力、創造力を育み、トータルとして、予備校や塾に行かなくても共通テストはもとより難関私大や二次力を授業完結で保証することができます。皆さんはいつでも見ることの出来るYouTubeをはじめとする映像授業で、目が肥えて、授業品質の鋭い判断、観察眼も持っています。「授業で勝負」してください。質問を沢山してください。
また、努力の途中で「迷子」になったら是非「教え合い・学び合い」で助けを求めて下さい。
予習・復習はもちろん、朝学含め、学習時間の確保をお願いします。皆さんの学校での学びの授業時間は、1週間1690分(34単位時間)もあります。しっかり自分の学力として定着させるには毎日の授業外での学習習慣を確立する必要があります。この裏付けなしに、高い目標の実現はありえません。授業が終わり、部活が終わり、疲れていても、少しでも良いから自宅に帰ってから毎日行ってください。素直で、謙虚、しかし、周りに流されない、ひたむきに努力できる生徒は伸びます。
確かな学力を身につけるには「人に何時間教わったか」ではなく「時間をかけて、いかに自分で 考え、学習したか」が大切です。知るはお金で買えますが、わかるは買えません。勉強は役に立つまで勉強しないと役に立ちません。
人は「環境」で変わります。熊西にはそれぞれの境遇を超えて、切磋琢磨する環境が存在します。仲間との多様な経験をとおして、強く優しい共感力や人間力を育み、頼れる自分を作ります。熊谷西高校生は、3年間で「立派な成人」に成長します。
「ここが勝負」という時にいかに頑張れるか。心が震えるような「真剣勝負」、目の前が真っ暗になるよう「挫折」を繰り返し、もがいて、もがいて一歩ずつ進んでいきます。後退続きの時もあるかも知れません。でもその一歩を踏み出していきます。その蓄えたマグマが将来のいつかきっと活きるのです。
「志」を高く、深く、強く持ち、将来は自分の力でお金を1円単位で稼いでいく重みを知るのです。
さぁ、次の世界が眼前に迫っています。
時は待ってくれません。
この世はでっかいアドベンチャーなのだ。
まずは行動、そして、熱く、時に冷静に、仲間と共に支え合い、やり切り、やり抜く。
「to be nice, to be cool and support」
応援しています。
それでは、最後に合言葉です、
「今を精一杯生きる」
「ベターではいけない、ベストを尽くす」
「チャンス チャレンジ マジカルチェンジ」
「フィジカル パッション 演習量」
また、統一進路等でお話しすることと思います。
皆さんもよき1学期を。
進路指導主事
平井 利久
講話を真剣に聞く生徒
有益な講話を話す