進路なう

【進路指導部】学年末終業式後 進路指導主事講話【授業を厳しく見極める目を鍛えよ】

熊谷西高校では、始業式や終業式後・全校朝礼・学年集会・統一進路等で、進路指導主事講話を行い、適時に適切な進路に対する意識喚起を行っています。

言葉の力は大きな影響力を与えます。毎回の講話が、西高生に勇気を、そして、西高生の生涯に影響を与え、自らが世界の幸福のために蓄えた力を還元することを期待しています。

令和8年度3月終業式では、守屋校長による校長講話後に、平井進路指導主事から全校生徒へ、「授業を見極める目と本質を見る目を鍛えよ」というテーマで話がありました。

全校生徒、教職員は耳を澄まして聴いていました。

 

1年生は「西高生になる」、2年生は「勝負の2年生」、3年生は「受験は団体戦」のキャッチフレーズの下、「英姿颯爽」の校風の中で、高い志を持ち、自己実現のために日々ベストを尽くしましょう。

 

 

【学年末就業式後 進路指導主事講話】

 

進路指導は「生き方指導」です。今日も有益な講話を行います。

また、1、2年生にとっては「春休みは夏休み以上に大切な時期」です。

1年生は「勝負の2年生」に、3年生は「受験は団体戦」に向けて良い準備をしましょう。

 

まず、3月23日(月)現在、3年生の進路実績についての進学状況をお知らせします。今後、生徒の申告後、さらに合格者数は増加していくかと思われますが、特に、国公立大学(現役)では、ここ4年で、60名以上を安定して維持できるようになり、1番の数値に、既卒を含めても2番目に成果の高い数値になりました。

 

<国公立大>

東京科学大1名<東京一科>  ・ 東北大1名<旧帝大>  <国際卓越大>

国公立大学  現役65名+既卒4名 = 69名 合格 (大学校1名含)

千葉2名(理 等)、電気通信1名、埼玉(教養・理・経済 等)+群馬 =26名等、合格大学・学部の質は良かった。

 <早慶上理(現役)> 慶応2名、上智2名、 理科大1名。

等になります。GMARCH以下は、現在、最終集計中です。

 

さぁ、1年間も終わります。私は、皆さんに近い進路指導主事、縦横無尽に動き、結果を出す進路指導主事になれたでしょうか。 

 

熊西の学びは、皆さんが、何を学び、どう生きたいか、どうしたいのかを第一に考え、地域のみならず、日本や世界を支え、最終的には「人類の幸福のため」、つまり「世のため、人のため」となる、さらには自らが「生きる、生き抜く」ものとなるように「高次元でスケールの大きなもの」となると話しました。受験は通過点、大学も通過点だが、そうした高い次元を獲得するために、人生の大きな視点を持って学問のベビーフードである全科目、さらには全活動をとおして、実力をつけ、安易な方法を選択せずに、高い志を持ち、より高いレベル、より質の高い大学、行きたい大学、行くべき大学、すなわち、実力が発揮できる「場」へ進学する必要があるとも伝え続けてきました。4月からもそうした視点を持って勉強に励んでください。

 

今日は、主に2つの柱、1つめは、クリティカルシンキング(批判的思考)を持ち合わせ厳しく謙虚に勉学に励むということ、2つめは、本質を捉えて物事を捉え物事に応用しなさいという2点をお話しします。

 

まずは1つめからです。

とにかく授業で尖って、知的格闘を先生方としてください。良い授業は良い人格、生徒の自学自習のマインドを促すものはもちろん、一方で、授業第一主義の中で、先生の力を見抜き、教科書を読めばわかる授業や、参考書を見ればわかる授業、理屈や本質のわからない授業ならば、厳しい評価を持ち、先生にはっきり忠告した方がよいということを力説します。信頼に値する授業かを日々観察するのです。それは、授業こそが「いのち」であり、信頼関係を構築する原点だからです。先生は、授業に自己満足ではいけません。生徒や保護者のニーズを的確に把握し、生徒の知的好奇心を促し、学力の高い生徒にも満足感を与え、苦手な生徒にも粘ることのできる絶妙で高い指導力、手腕を持っていなければなりません。過日、私は、職員会議で先生方に、共テ過去問・主要大入試問題最低10年分を分析していてこそ授業に落とし込める深い指導となると言いました。そして、共通テスト全国平均点を十分超える方策をとり、分析し、還元かつ保障し、共有する取り組みを4月から始めることも全教員に伝えました。それがあってこそ、学校完結の授業第一主義で高次元の進路実現を可能にすることができます。是非、期待しましょう。はっきり言いますが、授業というものの評価は、授業を受けたではなく、「学力が付く授業か、賢くなれる、成長できる授業かを判断基準」にすることです。授業料はしっかり発生しています。きっちりと授業時間を確保、遵守し、学力が確実に付き、伸びる、濃く、深い授業、そして安心感や安定感のある授業であれば、塾や予備校を必要としません。頭脳に汗をかき、公式、文法等は決まっているから覚えよという説明ではなく、理屈や本質で説明でき、思考のプロセスが再現できる具体的な授業が生きた授業となるのです。決まっているからは理由にはなりません。決まりには必ず背景となる理屈や本質が存在します。板書力、伝達力、話術、スピードすべてにおいて、先生方への鋭い批判的観察能力を持ってください。アクティブラーニングやICTも必要ですが、目的と手段を履き違えた授業は本末転倒です。

よく研修会等でお話し申し上げますが、最近はやたらペアワークやグループワークをする先生がいます。画像を見て「なんだと思うか隣同士、グループで話してみなさい」「タブレットでまとめてみましょう」などの「活動」にはなんの意味もありません。単に生徒たちが「喋っているだけ」です。「深い思考」が働いていません。「活動」という定義にも達しておらず、活動と呼べません。意味のない「活動」は、逆に生徒たちのやる気を減退させ、この先生、大丈夫かいな、という気持ちが大きくなります。そのようなワークは逆効果です。教員の立ち位置、話す速度、話さない時間などもオーガナイズしなければなりません。言うなれば映画や舞台、物語、小説と同じです。授業の中でどういうストーリーを作るか、シナリオです。単に教えるだけなら、それこそAIのほうが上手です。

流行に流さず、本質を見る授業か批判的思考能力を高めることです。クリティカルシンキングで、観察、進言、要求するくらいの緊張感ある授業がよい。その上で楽しいのが本当の充実というものです。高いレベルの疑問をぶつけ、高度な質問文化も醸成しましょう。進学校の授業は、主要大学最低10年分の入試問題の動向を研究し、授業に落とし込むために力の付く授業の準備を入念に極めるのは最低ラインです。それを、皆さんの眼で確認してください。そして、授業の中で、より高次で認め合っていく「武道者の果たし合い」にしてください。先生が生徒に媚びたり、生徒と教師の馴れ合いの授業、楽勝の授業は論外です。そうでないと、大学への通過点は中途半端に終わります。自学自習は、質の高い授業の上に成り立ちます。どんなボールが来ても打ち返すことのできる力を付けましょう。共通テストの研究をすれば、こんなことがわかります。それが授業で還元できていたら合格です。たとえば、「伝聞の助動詞」という知識を持っていたとします。センター試験であれば、それだけで正解できる問題がほとんどでした。ところが共通テストでは、「その助動詞が伝聞を表しているとして、この文の話者はどういう意図でそれを使っているのか」というところまで読み解かなければならないのです。「そもそも伝聞とはどういうことなのか」を根本から理解していないと正解にたどり着けません。2026年の共通テストでも、その傾向がはっきりと見てとれます。表面をなぞった知識では、もう太刀打ちできないのです。「この助動詞の意味はなんですか?」というだけでなく、「では、そこから文脈に落とし込むとどうなるのか」「そもそもその文法的意味の本質はどこにあるのか」まで問われるようになっています。同じことは英語にも言えます。共通テストでは、単語帳にはなかなか載っていないような、見慣れない英単語が登場することがあります。受験生としては「こんな単語、勉強してないのに……」と焦ってしまうかもしれません。しかし、そういった単語でも「意味を類推できる」ように設計されているのが、共通テストの巧みなところです。こうした、本質を見極められる授業を受けることが皆さんの学力向上と進路実現につながり、授業第一主義、学校完結型の達成となります。部活動もそう、「好きだから」「上手くなりたいから」が参加の本質です。「楽ではないが楽しい授業や学校」こそが進学校たる基盤なのです。

 

 

2つめです。

先日、オンリーワンよりナンバーワンがよいのか、ナンバーワンよりオンリーワンがよいのかどちらがよいのか知りたいという生徒がいました。ある年代のヒット曲の影響からか、近年は「人と競争して1位を目指さなくてもいい。オンリーワンになって競争を避けるべきだ」と考える人が少なくありません。そもそも、両者は比較ができない。オンリーワンは状態、ナンバーワンは結果。比較する時は比較の対象を一致させるのでしたね。状態と結果は比較できないのです。そうした、本質をベースに議論を戦わせることです。

人生をオンリーワンそのものの価値観で生きるのはいいでしょう。しかし、多くの皆さんが関わるであろうビジネスでは常にナンバーワンを目指すべきです。きれいごとではないのです。仕事の世界でも競争から逃げることはできません。多くの人が仕事上関わるビジネスでオンリーワンに価値があるのは最初だけ。本当に価値あるものならば、すぐに大手が参入して競争が始まります。オンリーワン人材は組織内で居場所を確保できるかもしれませんが、そうした社員が増えてナンバーワンを目指さなくなれば、いずれ会社が競争に敗れて組織そのものがなくなってしまいます。ビジネスの世界において、オンリーワンでいいという考えは危険な自己満足なのです。

競争において、能力が足りないとすると、やるべきことは一つだけ。圧倒的な努力です。圧倒的な努力こそ、我々をナンバーワンに導いてくれます。逆境を突破するナンバーワンとなれ。結果が出ないと嘆くあなたの「達成意欲」は十分だろうか。圧倒的な結果を残す人は、何を考え、どう行動しているのか。観察し研究するのです。逆風より怖いのは追い風。安定した水は淀み、腐る。最後は覚悟の差が結果を左右します。

 

 「フィジカル パッション 演習量」「ベストを尽くす」「学問のベビーフード」のキャッチフレーズとともに歩んだ日々。「知性」を磨く3年という「時間」は誰にも平等に与えられると同時に、二度と戻らない。「好奇心」・「探求心」・「謙虚さ」を持ち合わせ、逃げずに、与えられた機会、掴み取った機会などあらゆる機会(3ない:タイミングは逃さない。チャンスは逃さない。両者はストックできない。)において、直面する困難や失敗と格闘し、乗り越え、「本当の達成感」を体感する。その「成功体験」が「成長」「自信」や「勇気」の源ともなる。「努力」し、「行動」を積み上げ「知識」を積み上げ、「態度」を積み上げる。知的欲求を駆り立て、研究を続けたいという衝動が「知性」となり、「武器」となり、最後は「個性」となり還ってくる。深みのある人間になるのです。

 

皆さん、

1年生は、西高から何かを学べ。

2年生は、西高に何かを示せ。

3年生は、西高に何かを残せ。

 

中学生にとっては「憧れ」の学校。

在校生にとっては「誇り」の学校。

そして、

卒業生にとっては「原点」の学校。

 

そんな学校でありたい。 

 

 

最後に合い言葉です。

 

「今を精一杯過ごす」

 「ベターではいけない。ベストを尽くす」(ベタベス)

 「チャンス チャレンジ マジカルチェンジ」

 「フィジカル パッション 演習量」   

 

貴方の心の中に一生残る言葉となり光栄です。

 

今日お話ししたことをしっかり実行し、4月から批判的思考を持ち授業に臨んでください。

期待しています。

 

そして、良き春休み、良き新学期を。

ごきげんよう。

 

進路指導主事 平井 利久

 

生徒は本当に納得感を持ち聞いていました。放課後や翌日も、進路指導室に来室し、講話が非常に響いたと感想を述べる生徒が沢山いました。ありがとうございました。

 

 

 真剣に講話に耳を傾ける西高生

平井進路指導主事講話