最近の熊西

窓の雪?

 歌に「蛍の光、窓の雪」とうたわれているのは、中国の晋の時代にいた車胤と孫康という二人の若者のことです。官史志望でしたが、家が貧しく、夜に勉学に励もうとしても、灯火用の油も買えません。そこで車胤は夏に蛍を集めてその光で夜遅くまで書を読み、孫康は冬に窓をあけて雪明りで本を読み、ついに大成したという故事のことです。苦労して学び続け大きな成果を得ることを「蛍雪の功」と言います。 

 ところで、気象情報では、今日から明日にかけての降雪が予報されています。今年は暖冬で、割合に過ごしやすい日が多かったものですから、生徒の皆さんも今日の寒さは殊の外厳しく感じられたのではないでしょうか。明日は早めに起きて情報を収集して、雪で困ったことが起きていたら、どう対応するか、安全第一で判断してくださいね。

 さて、論語に「歳寒くして、然る後に松柏の彫むに後るるを知るなり。」とあります。常緑樹の緑は厳寒の中で他の草木の葉がしおれてから、はっきりとわかりますが、そのように、人の真価は逆境の艱難の中にあってこそ、はじめてはっきりとわかるということです。

 大雪で交通機関が乱れたりするのは本当に困りますし、どんな自然災害も、あっては困ります。しかし、すべてが順調な、何の障害物もない快適な状態でないと自分の実力が発揮できない、という人は、社会では通用しません。

 勉強が思うように進まないとき、成績が思うように上がらないとき、部活動の結果が思うように出ないとき、そんなときこそ、自分の中の「常緑樹」を見つめてみてほしいと、雪にかこつけながら、生徒の皆さんに対して願っています。

 「全力 さわやか 西高生!」