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2020年11月の記事一覧

【自然科学部、SSH】生薬学実習に参加してきました。

11月22日(日)、高大連携事業の一環として、日本薬科大学にて生薬学実習に参加してきました。

キハダの樹皮からとれる天然医薬品オウバク(黄柏)から、有効成分ベルベリンを単離する実験を行いました。

1日がかりの本格的な実験で、薬草園や漢方資料館の見学、構造解析についての講義も含め、

盛りだくさんの内容でした。

高校の実験では扱わないような器材に戸惑うこともありましたが、他校との混合グループで親睦を深めながら

楽しくも有意義な時間を過ごすことができました。

植物から有効成分を単離する場合、常温で数日かけて抽出を行うのが原則であること、

構造が複雑であるほど天然有来の成分であることが多いこと、等

生化学の多岐にわたる内容を学んできました。

今後の実験や進路選択に役立てていきます。

メタノールで抽出していきます

 

 

 

メタノールで抽出していきます

 

 

 

 

 

 

ベルベリンは比較的熱に強いため、80℃で抽出します。

 

 

 

 

 

漢方資料館と薬草園の見学

 

 

 

 

 

 

 

ナスフラスコにメモリを書いて定量的に行っていきます

 

 

 

エバポレーターでの濃縮作業を繰り返します。

管内の気圧の調整も自分たちで行いました

 

 

 

 

エバポレーター内で突沸したときは、メタノールで共洗いします

 

 

 

 

アスピレーターで結晶を取り出します。黄色がとてもきれいです!

 

 

 

 

クロマトグラフィーで2つの物質を見分けます。

理数科1年生・ユニット型課題研究(生物分野)・「在来種 vs 外来種」

 理数科1年生を対象に10月まで行っていた化学に引き続き、生物分野も3回に渡って実験を行いました。

 生物では、コドラート法を用いて校内の植生を定量的に調べ、在来種と外来種の割合や、見られた種の特徴を捉えようという調査を行いました。

 こうしたフィールド調査は時間がかかるため、授業内ではなかなか時間をとることができません。しかし、地道なフィールド調査や種の同定といった作業は、生物研究の基本となる手法です。それを経験するのも、本ユニット研究の目的です。

①11月2日 さっそくフィールドへ!

 10班に分かれ、さっそく校内で植物採集を行いました。小雨が降りだす中、放課後までかかりました。

 

②11月9日 種の同定

 採集してきた植物を乾燥させ、種の同定を行いました。本格的な同定作業は皆初めてで、苦労しました。

 

 

 

 

 

 

③11月16日 考察

 前回の結果を受け、なぜそのような結果になったのか、班ごとに発表しました。授業者の予想に反し、在来種のほうが多いコドラート地区もありました。(これは新たな発見です!)

 その場にどのような植物が生えるのかは、被度(日当たり)、風通しのよさ、土の硬さ、原産国、種子の飛ばし方、寿命(1年草か多年草か)など、多くの要因が影響していることが推測されました。その中でも、優占種となった種には共通の特徴も見られました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 急ぎ足での3時間とはなりましたが、今回の調査を通して、外来種へのイメージはどう変わったでしょうか。(あるいは、変わらなかった?)外来種=悪者というイメージを持つ人もいるかしれませんが、外来種は身近にあふれていることがわかったと思います。外来種とどのようにつきあっていくか、今後も考えていきたいと思います。

【探究】(1学年) 中間発表会を行いました!

11月10日(月)の7限「SS探究基礎」(普通科1学年)の授業でプチ探究の中間発表会を行いました。

 

現在1学年では、探究のプロセスをなぞらえながら学んでいく「プチ探究」を行っています。

4人1組に分かれ、自分たちの興味のある課題を設定し、解決に向けて取り組んでいます。前の時間までには,どのような情報が必要で、それらの情報をどうやって集めるかを考えました。

ここで、生徒が実際に設定した課題のいくつかをご紹介します。

  • TPOに合わせたメイクを調べ、違いを考える
  • ディズニープリンセスとプリンスの人物像はどう変わってきたのか?
  • 色と購買意欲はどのように関係するか
  • 同じ血液なのに生物によって色が違うのはなぜか

今回の発表会では、自分たちで設定した課題をクラスメイトに説明し、質疑応答やふせんに書いたコメントを通して意見交流を行いました。今回は「この課題を解決することで社会に与える影響」や「予想される答え(仮説)」なども発表することになっており、朝学習の時間も活用しながら一生懸命準備していました。

 

先生方からのアドバイスや生徒のコメントを受けて、これから実際の情報収集や分析活動を行っていきます。

探究の時間は自分の好きなこと・興味のあることを見つけ、向き合える時間です。これからも楽しみながら探究していってほしいです。

 

KEEN(Kumagaya English Expression Network) 英語による研究発表会

11/7(土)14:00~16:30にかけて、熊谷高校とリモートで「英語による研究発表会<KEEN>」を合同で行いました。指導助言者として両校のALTの先生・英語科の先生、さらに外部からは立正大学地球環境科学部 講師 鈴木パーカー・明日香先生、同非常勤講師 鈴木パーカー・ジョセフトリン先生に指導・講評をしていただきました。司会・進行は熊谷高校の英語愛好会・SBHS参加生徒の皆さん方が英語で行いました。

発表のタイトルは発表順に次の通りです。

1 Reserch Feat wig of the loopcoaster(熊谷高校)

2 Sound of tube(熊谷高校)

3 What we found from the change of wind velocity

       and direction of northern region of Saitama prefecture in the 41 years(熊谷高校)

4 Making glass with Calcium Dihydrogen Phsphate(熊谷西高校)

5 Why the sunset on Mars in blue?~Scattering Mars atmospheres~(熊谷西高校)

6 What is a way to drop an egg without breaking it ?(熊谷西高校)

7 How to Protect Eggs(熊谷西高校)

8 Fuwa Fuwa Parachute stratesy(熊谷西高校)

   <Power Point も英語化して練習>

   <英語の先生に指導していただく>

    <リモートでいよいよ始まり>

<熊谷高校の発表を講師の先生方と聞く>

 <熊西の発表は2年生ガラスづくりの発表から>

    <続いて火星の夕焼けの発表>

    <1年生のエッグドロップの発表>

      <熊西の発表会場の様子>

<講師の先生からの質問を英語で受け答えする>

<英語と日本語を取り混ぜての全体講評を聞く>

  <熊西でのALTリサ先生からの講評>

   <英語の加藤先生からの講評>

 

熊谷高校も、熊谷西高校も研究テーマなどは概ね好評でした。プレゼンテーションとは話し言葉で話すこと、メモやスライドなどに書いてあることを「読む」のではなく、自分の言葉として語り掛けることが大事というご指摘をいただきました。また科学のプレゼンテーションは「はじめに」「研究の背景」「研究の手法」「結果」「考察」のパターンで準備して話をすることなどの講評をいただきました。相手の目を見て語り掛けることの大切さが、改めて感じれれた発表会でした。

理数科1年生・ユニット型課題研究(化学分野)・「発光の化学」

 8月31日から10月2日にかけて、理数科1年生を対象にユニット型課題研究の化学分野を行いました。

 生徒には全力で実験を楽しんでほしい。しかし、大半の生徒は自ら実験を行ったことがありません。そこで生徒が主体的に実験に取り組めるよう、実験の目標に対して仮説を立てること、その仮説を具体的な実験条件に反映する力を身につけることを目的として、化学分野の実験をはじめました。

 化学分野では「発光の化学」と題して、様々な発光現象に触れつつ、硫化亜鉛に添加された金属イオンからの発光現象について取り組みました。

①8月31日 講義

 炎色反応や化学発光、フォトルミネッセンスについて取り上げ、発光についての基本的な講義を行いました。

②9月4日 基本実験

 実際に酸化還元反応を用いて硫化亜鉛を合成し、各班ごとに異なる金属イオンを取り込みました。合成した硫化亜鉛は白色の結晶ですが、紫外線を当てると発光します。取り込んだ金属によって色が変化します。

③9月7~18日 班ごとに実験条件の検討会

 発光現象を改善するために、発光の仕組みや反応のどこに問題があるのか仮説を立て、改善するための実験条件を考えます。みんな朝学習や休み時間、放課後を使って、熱心に議論を繰り返していました。

④9月25日 改善実験

 各班が自分たちの仮説に基づいて、実験条件を変更しました。生徒は一生懸命実験に向き合っています。

 仮説通りに光ったのかな? 班員みんなで確認します。

⑤10月2日 発表会

 仮説を立て、実験条件を変更し、どんな結果になるか想像しながら、改善実験に至る過程を重視して、発表会を行いました。各班4分の発表となります。

 発表のためのホワイトボード作りでは、互いの意見に耳を傾けながら、考えが少しづつ形となっていきました。発表についても、各班が工夫を凝らし、相手に伝えようとする意思が伝わってきました。

 「発光」は非常に難しい分野であり、高校生のレベルを大きく超える内容です。それにもかかわらず、理数科1年生は自主的に学習し、自分で必要と思われる知識を積極的に吸収していました。彼らの成長が感じられる活動となりました。